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土を喰らう十二カ月がエ~ガね

水上勉の原作だし、地味な話かと敬遠してた。DVDで『土を喰らう十二カ月』を観たのだ。主演は沢田研二。

原作を読んでいるのだが、高級な精進料理のクッキングブックみたいだ。いわば、エッセイだね。

月ごとの章だったのを、映画では「二十四節季」に分けている。それがいいね。

映画では松たか子扮する編集者が出てくる。もうひとつ原作があるのだろうか。原案だから、監督が脚色したのかもしれない。

監督は中江裕司。料理研究家の土井善晴が料理画面を担当している。実に見事。

水上勉は少年時代、禅寺で修行した人だ。そこで精進料理の心得を学んだのだという。

わしは山奥で生まれ育った。ワラビやセリやタケノコやユリの根とかを食べてた。そういうのがいっぱい出てくる。それがうれしかった。

撮影に1年以上をかけてる。ほどよくまとまった映画だった。沢田研二も老けたが、ほどよく老けてたな。

愛する人と食べるご飯が一番うまいのだ。

https://youtu.be/f5el63UWTM8


プラン75が辛くてもエーガね

目が見えない人を援護した。同行援護というのかな。
駅で迷っている全盲の女性がいたので、「案内しましょうか」と声をかけたのだ。偶然、わしと行先駅が同じだった。しばらく一緒で、電車内で真っ黒い画面のスマホや盲人用のパソコンを操作するのを見てた。


さて、『プラン75』の話をしよう。正確には『PLAN75』だね。脚本・監督は早川千絵。
この映画のポスターを見たとき、75というのが年齢だろうと気づいた。だから、暗そう…と思って敬遠したのだ。

DVDで観たのだが、想像通りだった。75歳になったら自分で死ぬことを選べる。満75歳は生死の選択権のとき。国会で可決・施行されたのだ。それがプラン75。近未来の話だ。

主人公の角谷ミチ(倍賞千恵子)は78歳。仕事も身寄りも住む場所さえもなくなりそうになり、プラン75が頭に浮かぶのだ。
映画は観る人に、「あなたは是ですか? 非ですか?」と問いかける。
少子高齢化の日本。これは近い将来、起こり得る話だろう。

昔…若いときに観たSF『ソイレント・グリーン』を思い出した。
爆発的な人口増加。そのためにつくられた合成食品ソイレント・グリーンにまつわる話だった。

観たのが若いときだったので、身につまされる…というほどではなかった。
が、『プラン75』はわしの今の年齢もあって身につまされる。絵空事ではない。出演者もほとんど高齢者で…ツライね。
もちろん、若い人も出てくる。映画としては彼らこそが大事なんだろうな。

死というのは生と同じくらい重い。過去がある分、死は重要になるよね。
誰しも、自分の意思で生きていかねばならないのだ。
あとは…観て考えてもらいたい。覚悟もいるだろうけど。


目が見えない人の話だが、目的駅から乗り換えまでを案内した。
「ここまでで大丈夫です。ありがとうございました」と彼女は階段を下りていった。当然、振り返ることはなかった。
彼女が触れていたわしの肘の温かみが…やさしさというか、役に立ててよかったという思いに沁みた。
今日はいい日だな、とそんな気分だったのだ。

https://youtu.be/NzECEkX0fAM


それでも私は生きていくもエ~ガね

人間の問いかけに答えるChatGPTというコンピュータがある。もし、映画を感知できるなら…この映画をどう認識するだろう。


人間らしさを感じる映画だった。ミア・ハンセン=ラブという女性監督の『それでも私は生きていく』という映画のことだ。

「泣きたくなることもあるけれど、喜びや悲しみと共に人生はこれからもつづく…」とチラシにあった。まさに日常的だった。生活感があった。

主演はレア・セドウ。『007』で2度のボンドガールを演じた彼女だ。実は…わしは彼女のファンで、だからこの映画を観たのだ。詳しい内容までは知らなかった。

ハリウッドのド派手な映画とはまるで違う。パソコンさえ出てこなかったように思う。

哲学の教師だった父親。その介護。通訳の仕事。子育て。ボーイフレンドとの恋…。シングルマザーのサンドラ(レア・セドウ)はそれらに立ち向かっていく。

涼しく爽やかな風を感じた。邦画のような湿気はない。この違いは何だろう。
ウソっぽさもない。リアルなのだ。

そう思ったら、ミア・ハンセン=ラブ監督の自伝的な内容なんだね。
本を集めたらその人の肖像になるというようなセリフがあったが、映画に出てきた本は実際に監督のお父さんの本らしい。

自分と同じ環境。そこに映画としてレア・セドウを置いてみたいってことだったんだろうな。
レア・セドウも惜しげもなく自分をさらしてる。わしはこういう彼女を初めて観た気がするな。

35ミリフィルムで撮影されたという映像には暖かみがある。揺れる草木。そこに差し込む光…。
来るものに目を伏せることなく挑むのだ。街を闊歩する姿。突然、わき起こる涙。希望の光…。
しみじみと…しあわせ感をもらった。

今のわし自身にも通じる気がしてる。何もなくても何でもあるような日常。それでいい。それでもわしは生きていくのだ。


ChatGPTなら「人間は複雑ですね」というかもしれない。なんてね。

https://youtu.be/OEd58mEVUJM


マッシブ・タレントがエーガね

職業:ニコラス・ケイジ…というのが宣伝コピーだ。

ニコラス・ケイジには『ザ・ロック』や『フェイス/OFF』などの大ヒット作がある。

他にも、100作くらいに出てるのだ。低予算映画とかにもね。わしも半分くらい観てる。

働きすぎといわれながらも、借金返済のために映画に出るしかなかったのだろう。

そして、今作の『マッシブ・タレント』だ。そう、職業:ニコラス・ケイジなのだ。

現実に悩むニックが事件に巻き込まれていく。これはいいんじゃない?

日本人の奥さんをもらったニックへのはなむけだ。

https://youtu.be/7svaEt2XmkA


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