ゴジラに破壊されるもエ〜ガね
以前、超低予算の『モンスターズ』のところで書きました。この監督への期待とかを…です。かつて、スピルバーグが『ジョーズ』の監督に大抜擢されたことに匹敵するのではないかとも書いたような気がします。
ともかく、待ちに待ったハリウッド映画『ゴジラ』が公開され…さっそく観ました。監督は新人のギャレス・エドワーズです。
http://www.youtube.com/watch?v=fkNr6DoBcII
http://www.youtube.com/watch?v=a_WRsHyOTjY
http://www.youtube.com/watch?v=AU6YrT0q1SQ
出だしがいいですねぇ。SF映画なのです。ギレルモ監督の『パシフィック・リム』を思い出しましたよ。CG技術も進化して、質感とか見事ですねぇ。わしはCGが嫌いだったのですが、ここまで来たんですね。
出だしと中盤とクライマックスとでは…ちょっと映画として変質している感じ。説明過多なのか大味なのか焦らしなのか、中盤の10分ほどはすこしダルく感じるところもありました。でも、全体を貫いているのは家族ドラマとしての温かさでしょう。
日本生まれのアメリカ育ち…。堂々たる力強い映画でした。いくつかの再会を描いていましたが、わしらこそゴジラと再会できたのです。大満足といかなくても、中満足以上であることは確かです。ジョーズのように、背ビレでの登場にはニンマリでした。
東宝も…労せずに権利だけで儲かってウハウハでしょうが、奮起してほしいもんですなぁ(笑)。
これまで、アメリカでゴジラ映画は3回つくられました。
1回目は…1954年の日本での記念すべき1作目『ゴジラ』に、アメリカで撮影した追加映像を加えて米国人記者を主人公にしたもの。当然、ビキニ環礁でのアメリカの水爆実験によって第五福竜丸に被害が…というのはボカされています。
2回目がローランド・エメリッヒ監督によるもので、これはそれほどヒットしませんでした。フランス領での水爆実験によって…として、これもアメリカによる原爆の影響というのをボカしていました。
そして、今回がギャレス・エドワーズ監督による3回目の『ゴジラ』なのです。この映画の背景…ゴジラの悲劇性を真摯に受け継いでいます。そこが大事なのです。もっとも、怪獣の設定には大きな変更がなされていましたけどね。
日本人からすると…娯楽映画として観るにはちょっとツラい一面もある。地震による原発のメルトダウン事故、大津波、アトム広島…それらを正面から描いているからです。
原子力の危険使用が原爆で、安全使用が原発。…だなんて誰も思っちゃいない。3・11を経た今は…。
それにしても、渡辺謙の出番は少ないだろうと思っていたら…ほとんど、準主役ですねぇ。日本への配慮と愛をたくさん感じました。でも、役名が芹沢猪四郎…って、ま、いいけど、英二はいないのかよ(笑)。
主役は『キック・アス』でのヘタレ役だった彼…アーロン・テイラー・ジョンソン。個人的には、彼の奥さん役の女優が気に入りましたね。
新作映画は書きにくい。もっと…破壊と恐怖の象徴としてのゴジラを想像していたので、実はちょっと意外でした。
これを書くと構成をバラしてしまうことにもなるので要注意ですが、実はゴジラと敵対する別の怪獣が出るのですよ。ムートーっていったかな。巨大コウモリなのか昆虫なのか、手足が細くてジャイアント馬場選手を思い出しました(笑)。
後半はいわゆる怪獣映画になるわけですが、プロレスラーか相撲取りみたいな…ダイエットが必要かもしれない今回のゴジラに比べると、体型的にムートーが勝っているとは思えない。
それはともかく、ゴジラのラストの一撃…いいですねぇ。ゴジラ万歳! ホレボレします。
ゴジラというネーミングが、ゴリラとクジラのミックスというのは広く知られるところです。これがアメリカに渡って、GODZILLAと表記されるようになった。Dが加わりGOD、まさに“破壊神”となったわけですよね。
単なるヒール(悪役)じゃない。自然そのものの化身とも感じさせるゴジラ…。
ゴジラの咆哮は何を語っているのでしょう。「人間よ! 私の力が必要か!?」と吠えているのでしょうか。
昨今、空が急に暗くなり、稲妻が走ることがあります。
そんなとき、窓の外の東京のビル街を眺めながら思うことがあるんです。
「ここに身長100メートルのゴジラを立たせたら、さぞかし美しいだろうな」って…。
ともかく、待ちに待ったハリウッド映画『ゴジラ』が公開され…さっそく観ました。監督は新人のギャレス・エドワーズです。
http://www.youtube.com/watch?v=fkNr6DoBcII
http://www.youtube.com/watch?v=a_WRsHyOTjY
http://www.youtube.com/watch?v=AU6YrT0q1SQ
出だしがいいですねぇ。SF映画なのです。ギレルモ監督の『パシフィック・リム』を思い出しましたよ。CG技術も進化して、質感とか見事ですねぇ。わしはCGが嫌いだったのですが、ここまで来たんですね。
出だしと中盤とクライマックスとでは…ちょっと映画として変質している感じ。説明過多なのか大味なのか焦らしなのか、中盤の10分ほどはすこしダルく感じるところもありました。でも、全体を貫いているのは家族ドラマとしての温かさでしょう。
日本生まれのアメリカ育ち…。堂々たる力強い映画でした。いくつかの再会を描いていましたが、わしらこそゴジラと再会できたのです。大満足といかなくても、中満足以上であることは確かです。ジョーズのように、背ビレでの登場にはニンマリでした。
東宝も…労せずに権利だけで儲かってウハウハでしょうが、奮起してほしいもんですなぁ(笑)。
これまで、アメリカでゴジラ映画は3回つくられました。
1回目は…1954年の日本での記念すべき1作目『ゴジラ』に、アメリカで撮影した追加映像を加えて米国人記者を主人公にしたもの。当然、ビキニ環礁でのアメリカの水爆実験によって第五福竜丸に被害が…というのはボカされています。
2回目がローランド・エメリッヒ監督によるもので、これはそれほどヒットしませんでした。フランス領での水爆実験によって…として、これもアメリカによる原爆の影響というのをボカしていました。
そして、今回がギャレス・エドワーズ監督による3回目の『ゴジラ』なのです。この映画の背景…ゴジラの悲劇性を真摯に受け継いでいます。そこが大事なのです。もっとも、怪獣の設定には大きな変更がなされていましたけどね。
日本人からすると…娯楽映画として観るにはちょっとツラい一面もある。地震による原発のメルトダウン事故、大津波、アトム広島…それらを正面から描いているからです。
原子力の危険使用が原爆で、安全使用が原発。…だなんて誰も思っちゃいない。3・11を経た今は…。
それにしても、渡辺謙の出番は少ないだろうと思っていたら…ほとんど、準主役ですねぇ。日本への配慮と愛をたくさん感じました。でも、役名が芹沢猪四郎…って、ま、いいけど、英二はいないのかよ(笑)。
主役は『キック・アス』でのヘタレ役だった彼…アーロン・テイラー・ジョンソン。個人的には、彼の奥さん役の女優が気に入りましたね。
新作映画は書きにくい。もっと…破壊と恐怖の象徴としてのゴジラを想像していたので、実はちょっと意外でした。
これを書くと構成をバラしてしまうことにもなるので要注意ですが、実はゴジラと敵対する別の怪獣が出るのですよ。ムートーっていったかな。巨大コウモリなのか昆虫なのか、手足が細くてジャイアント馬場選手を思い出しました(笑)。
後半はいわゆる怪獣映画になるわけですが、プロレスラーか相撲取りみたいな…ダイエットが必要かもしれない今回のゴジラに比べると、体型的にムートーが勝っているとは思えない。
それはともかく、ゴジラのラストの一撃…いいですねぇ。ゴジラ万歳! ホレボレします。
ゴジラというネーミングが、ゴリラとクジラのミックスというのは広く知られるところです。これがアメリカに渡って、GODZILLAと表記されるようになった。Dが加わりGOD、まさに“破壊神”となったわけですよね。
単なるヒール(悪役)じゃない。自然そのものの化身とも感じさせるゴジラ…。
ゴジラの咆哮は何を語っているのでしょう。「人間よ! 私の力が必要か!?」と吠えているのでしょうか。
昨今、空が急に暗くなり、稲妻が走ることがあります。
そんなとき、窓の外の東京のビル街を眺めながら思うことがあるんです。
「ここに身長100メートルのゴジラを立たせたら、さぞかし美しいだろうな」って…。