ミツバチのささやきに耳をすますもエ〜ガね
わしは井の頭公園までを散歩コースにしています。そこに…ニホンミツバチの巣があります。木の根っこのウロの部分を巣にしているのです。普通のミツバチより小さく、羽音も静かです。
でも、この頃…姿が見えません。引っ越しをしたのでしょう。
以前、『パンズ・ラビリンス』を語るために『ミツバチのささやき』を引き合いに出しました。
そうなんです。この映画がありました。忘れてはならない作品を…まだ書いていませんでしたね。
http://www.youtube.com/watch?v=K8GEIym2GCU
『ミツバチのささやき』は養蜂家家族の日常を描いた1973年のスペイン映画。ビクトル・エリセ監督による…詩的で繊細な映像美あふれる作品です。特に、主演のアナ・トレント(当時、6歳だったと思う)のつぶらな瞳は…取り憑かれるほどかわいい。
アナのリンゴを差し出すポーズを思い出す人も多いのではないでしょうか。
わしは子どものころ、巡回映画によって映画という表現に出会いました。 田舎町や学校の体育館に映画がやって来るのです。それはわしにとって…魔法の世界でしたね。
そして、この『ミツバチのささやき』でも、主人公のアナは村へやって来た巡回映画で映画というものに出会う。モンスター映画の『フランケンシュタイン』です。
この映画は…スペイン内戦でフランコ政権が勝利したことが時代背景にあります。ですから、ここでの『フランケンシュタイン』は単なるモンスター映画ということではなく、おそらく…フランコ政権を意味しているのでしょう。
フランケンシュタインの存在を信じて空想する少女アナ。そこへ、内戦で負傷した……おっと、これ以上はやめておきましょう。
その昔、この映画を観たとき、萩尾望都だったか(違っていたらゴメン)がパンフレットに「通過儀礼」と書いていましたっけね。
すばらしい映画との出会いは…人生の貴重なひととき。人生の宝です。すばらしい映画は心に語りかけてきます。いや、語りかけてくるからこそ…それをすばらしい映画と呼ぶのでしょうね。
同じ監督に『エル・スール』があります(『ミツバチのささやき』から10年後の1983年作品)。
父を失った少女が亡き父を思い…南に旅立つ。重いお話ですが、これも詩的な映像美によるすばらしい映画でした。並木道での自転車を使った時間経過の表現など、特に印象に残っています。
決して言葉(セリフ)に頼らず、詩的な映像センスで語りかけるビクトル・エリセの静謐な作品…。
夕方が逢魔が時ならば、朝は精霊がささやく時間…。
登山で山小屋に宿泊して…翌朝、まだ夜が少し残っている時間にそっと外に出てみる。わしの場合、そのときに感じる何かがエリセの映画から受ける感覚に近いかもしれませんね。
DVDラベル=ミツバチのささやき
でも、この頃…姿が見えません。引っ越しをしたのでしょう。
以前、『パンズ・ラビリンス』を語るために『ミツバチのささやき』を引き合いに出しました。
そうなんです。この映画がありました。忘れてはならない作品を…まだ書いていませんでしたね。
http://www.youtube.com/watch?v=K8GEIym2GCU
『ミツバチのささやき』は養蜂家家族の日常を描いた1973年のスペイン映画。ビクトル・エリセ監督による…詩的で繊細な映像美あふれる作品です。特に、主演のアナ・トレント(当時、6歳だったと思う)のつぶらな瞳は…取り憑かれるほどかわいい。
アナのリンゴを差し出すポーズを思い出す人も多いのではないでしょうか。
わしは子どものころ、巡回映画によって映画という表現に出会いました。 田舎町や学校の体育館に映画がやって来るのです。それはわしにとって…魔法の世界でしたね。
そして、この『ミツバチのささやき』でも、主人公のアナは村へやって来た巡回映画で映画というものに出会う。モンスター映画の『フランケンシュタイン』です。
この映画は…スペイン内戦でフランコ政権が勝利したことが時代背景にあります。ですから、ここでの『フランケンシュタイン』は単なるモンスター映画ということではなく、おそらく…フランコ政権を意味しているのでしょう。
フランケンシュタインの存在を信じて空想する少女アナ。そこへ、内戦で負傷した……おっと、これ以上はやめておきましょう。
その昔、この映画を観たとき、萩尾望都だったか(違っていたらゴメン)がパンフレットに「通過儀礼」と書いていましたっけね。
すばらしい映画との出会いは…人生の貴重なひととき。人生の宝です。すばらしい映画は心に語りかけてきます。いや、語りかけてくるからこそ…それをすばらしい映画と呼ぶのでしょうね。
同じ監督に『エル・スール』があります(『ミツバチのささやき』から10年後の1983年作品)。
父を失った少女が亡き父を思い…南に旅立つ。重いお話ですが、これも詩的な映像美によるすばらしい映画でした。並木道での自転車を使った時間経過の表現など、特に印象に残っています。
決して言葉(セリフ)に頼らず、詩的な映像センスで語りかけるビクトル・エリセの静謐な作品…。
夕方が逢魔が時ならば、朝は精霊がささやく時間…。
登山で山小屋に宿泊して…翌朝、まだ夜が少し残っている時間にそっと外に出てみる。わしの場合、そのときに感じる何かがエリセの映画から受ける感覚に近いかもしれませんね。
DVDラベル=ミツバチのささやき