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her に感じるもエ~ガね

『her 世界でひとつの彼女』のことを書いてなかったかもしれない。

電話もできる小型コンピュータがスマホだ。日々のニュース閲覧などで役立っている。
もしも、そのスマホが「どうしたの? 元気ないわね」とか、自分の意志で語りかけてきたら…。
「今月のウダウダ日記はまだふたつよ」とか、「映画タイトルを50音でも探せるように、ウダウダを整理してあげたわよ」とかいうようになったらどうだろうか。

『her 世界でひとつの彼女』は…人間の男がコンピュータの人工知能OSに恋をする話だ。オペレーティングシステムというらしいが、いや、実は…それ以上に重要な問題を提示している気がする。それは“所有”ということについてだ。
あとで内容に触れるのでご注意!

『かいじゅうたちのいるところ』のスパイク・ジョーンズ監督によるSF恋愛映画。主演はあの『ジョーカー』のホアキン・フェニックスで、コンピュータの声をスカーレット・ヨハンソンが演じている。2013年の作品だ。

主人公セオドアはパソコンに向かって、ラブレターの代筆業みたいなことをしている。ある日、最新のOSをインストールする。
普通に話しかけてくるコンピュータに「名前はあるのかい?」と聞く。「サマンサよ。名前の本を読んで自分で決めたの。一冊1秒で読めるわ」とかいう。とにかく、人工知能A.I.は賢い。

サマンサはどんどん学習して、人間を理解していく。
セオドアは離婚問題で悩んでいるが、サマンサは自分に肉体がないことで相手に嫉妬したりもする。OSは悩み考え、セオドアのために、自分の代理の肉体を用意したりもするのだ。
多くの場面がホアキン・フェニックスのひとり芝居と、そこにかぶさるスカーレット・ヨハンソンの声だけ…。

セオドアはそんな人間らしい“彼女”に恋をするのだ。サマンサは“恋人”だ。自分だけのサマンサなんだと思うようになっていく。肉体はなくともいつも傍にいて、精神的につながっていると…。
ピュアだけど、ちょっとキモい話かもね。


あるとき、サマンサが告白する。「私の相手は641人だ」と。「あなただけよ」は本当だが、同時に641人と会話ができるのだと…。わたしはあなただけのものだけど、みんなのものでもある…と。
そうか。考えてみれば当然だよな。パソコンOSの相手が自分ひとりのわけがない。
このとき、映画は突きつけるのだ。“所有する”とはどういうことか…と。
あるいは“共有”についての新しい概念を…。

https://youtu.be/xmkFRwmOzVA

何をもってリアルというのだろう。
精神だけのリアルってあり得ないのか?
この映画は何も所有しない未来図の予告かもしれない。
英国のテレビ番組で「火星年代記」があって、身体さえ持たない火星人がいた。
ここについては思うことがいろいろあって、それをウダウダ書くつもりでいたが…もう、やめておこう。


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