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異端の鳥に慄くもエ~ガね

『異端の鳥』を観た。なんて…おぞましい映画だろう。

モノクロ写真の威力。地面に埋められて顔だけ出している少年。それを今にも突きそうなカラスが見ている。以前からそのポスターに惹きつけられて…映画を観ないわけにいかなかった。勇気をふりしぼって…観た。

観て時間が経過したのに、この作品が頭から離れない。昨日だって狂人から相談される夢を見た。きっとこの映画せいだ。ずっと、ウダウダ日記を書くことができなかった。

映画館で途中退場者が続出したというのもわかる気がする。原作は「ペインティング・バード」という発禁の書だという。ポーランドのイェジー・コシンスキが1965年に発表したものらしい。

『異端の鳥』は寡黙だ。原作はどうなんだろう。
もしかすると、別々だった話をひとつにまとめたんだろうか。映画館には原作本が置いてあった。それを確認しようかと思ったが…買って読む勇気がなかった。

ホロコーストから逃れて疎開した少年。行く先々で彼は異物と見られ迫害され、惨い仕打ちに合う。撮影には11年かかったらしい。主人公役の少年が大きくなっていくように思ったのも当然だ。執念の監督はチェコのヴァーツラフ・マルホウルという。

その昔、キューブリック監督の『時計仕掛けのオレンジ』を観たときの感覚に近いかもしれない。人間の本質というか…獣のようなおぞましさを感じた。観終わって…頭の中が死んだかのような気持ちだった。
3時間、画面から目が離せなかった。傑作というものには狂気が潜むものなのか。きっとそうなんだろう。

https://youtu.be/JmWefeMpYd8

モノクロ画面はある意味、カラーよりもリアルだったりする。美しくて…恐ろしい映画だった。
気に入った映画は何度でも観るわしだが、この作品はもう二度と観たくない。




手塚マンガの「アドルフに告ぐ」をこういうタッチで映画化したらどうなるだろうな。今はふと、そんなことを思う心のゆとりが出てきている。

土に埋もれる子猫。紙粘土で、土風呂みたいな鉢で戯れる小猫をつくって、インスタnekonekogにアップしてみた。


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