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運び屋を考えるもエ~ガね

居酒屋で、映画談義をして戻ってきた。この頃、酒量が増えたと思う。体重も増えたと思う。いや、思うんじゃなく、体重は確実に増えた。これは何とかしなくちゃいけない。


と、そんなことより、知り合いの老夫婦の話だ。ご主人が…認知、つまりはボケてしまって、奥さんが大変なことになってる。いわゆる…老々介護だ。こういうことは世間で少なくないのかもしれない。

夫はよくトイレに閉じこもるという。中では蛇口から水が出っぱなし。床は汚物まみれで、水びたし。何でも分解する夫は…水のタンクの中のブルーレットまで解体して、トイレ中が真っ青。それを観た奥さんはさらに真っ青…。

深夜に起きて…毎日、這いずり回ってそこらにある物を次々と袋詰めするという。注意すると怒るから…怖くて奥さんは何もいえないらしい。すでに、夫婦の間に会話などあろうはずもない。
「袋から何が出るか、怖いくらいよ」と、そんな話を明るく伝えてくれる。だからわしも「サンタさんになるための予行演習じゃない?」などという。

何でも分解だけじゃなく、夫はすべての電源を切って回ったりするという。だから、半炊きのご飯もできる。
夜中に、すべての電源スイッチを入れて回るらしい。夏でも床マットとかも…。シャワーの水なども出しっぱなしにするというから、これには危険を感じる。

もちろん、ショートスティだかデイサービスを利用している。でも、行かないと駄々をこね…怒り出してしまうのだ。
施設を探しているようだが、高額だし…空きがない。それも日本の現実だろう。

油断すると、夫は外へ出ていって徘徊する。そのことで、何度も警察のお世話になってるらしい。だから、常に見守っていないといけない。寝てなどいられない。奥さんは笑顔で伝えてくれるから、わしも「俳諧ならいいのにね」とか、「先にボケた者の勝ちだね」などといってしまったりする。
すると、奥さんは「ほんとよ。あと何年つづくんだろう。夫と立場が反対ならよかったのに」と疲れた顔で笑う…。

見守るということでは赤ちゃんと変わらない。でも、日々成長していくのとは反対だから…辛いだろうな。
結婚した以上、夫婦には最終的に厳しい問題がつきまとう。極楽トンボのわしには何もできない。軽く聞いてあげるしかない。

とにかく、奥さんの明るさに救われる。それに尽きる。


https://youtu.be/Tn0VR_9OfUA

いやはや…前置きが長くなってしまった。
老々介護の映画ではないが、クリント・イーストウッド監督/主演の『運び屋』を観て、なぜか思い出したのだ。

監督がメイキングの中で語っていた。「いかに自分の感情を観客にぶつけるかだ」と…。
それは映画づくりだけではなく、日常でも同じ。でも、相手に何も伝わらなかったら…。怒るだけだったら…。失礼。話が前に戻ってる。

家族とも別れ、孤独に暮らす老人アール。自分の農場も手放さねばならなくなった90歳近い老人の話。
あるとき彼に、運転するだけの仕事が入る。それが『運び屋』だ。麻薬カルテル事件。大量のドラッグを運んだ実話が元になっている。

その老人アールを…老人のクリント・イーストウッドがリアルに、人間味いっぱいに演じている。
映画の中で何度もセリフとして出てくる。「何よりも家族が大事だ」と…。「家族が一番。他のことは二の次でいい」と…。
『運び屋』は犯罪映画というより、家族愛の映画だろう。運んだのは麻薬だけではなかったのかもしれない。

なぜこれを映画にしたか。イーストウッド監督が興味深いことをいってた。
「確かに犯罪だが、アールはあの年齢になっても新しいことをしようとしたんだ。すごいことだよ」と。そこに共感して映画をつくったということらしい。
もしかすると、監督だけして…主演は別の俳優を探していたのかもしれない。でも、90歳になってシャキッと演技できる人はそういない。リアルにこだわる監督だから、若い俳優にメーキャップして老け役をやらせたくない。ならば自分が…ってことになったのかもしれない。

おそらく、モデルとなったその事件の老人に会って、クリント・イーストウッド監督は刺激と勇気をもらったのだろう。「自分だってまだできる」と…。


人間は死の直前まで成長できるとわしは信じている。でも、もしもわしがボケたら…。
その奥さんにいわれた。「ネコさんはボケないわよ」と。根拠は…わからない。
あ、またも話が前に戻ってる。これじゃもう、映画日記にはならないなぁ。


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