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プルガサリを知ってるもエ〜ガね

アカデミー賞の受賞で、作品賞と監督賞がバラけましたよね。近年はそういうのが多いような気がする。
深く重要なテーマで、表現が新しくおもしろいこと。それが映画に求められていると思うけど、両方を併せ持つ映画が少なくなってるんでしょうね。だから、深く重要なテーマの映画として『それでも夜は明ける』が作品賞に選ばれ、新しくておもしろい映画として『ゼロ・グラビティ』が監督賞他たくさんを受賞したんでしょう。

『それでも夜は明ける』をプロデュースしたブラピも受賞できてよかったですね。
『ゼロ・グラビティ』に関しては…わしのこのブログの1回目に書きました。ですから、感慨深いですよ。

それにしても、気の毒なのが『アメリカン・ハッスル』ですな。
スピルバーグ監督が若い頃、『カラー・パープル』で10コくらいノミネートされて、『アメリカン・ハッスル』と同じく1コも取れなかった。監督が真っ青になっていたときのことが思い出されましたよ。



さて、今回は『プルガサリ』です。知らない人も多いでしょうね。
日本海をはさんで、ミサイルの発射実験とかをしている国の映画です。数年前、指導者が新しくなりました。そうです。北朝鮮です。

http://www.youtube.com/watch?v=PngYm36qFkQ

その昔、北朝鮮製作の『プルガサリ』という怪獣映画を観ました。出演はチャン・ソニとかハム・ギソプとなっていますが…もちろん、知らない俳優です。脚本/キム・セリョン、監督/チョン・ゴンジュ…だそうですが、その上には当然、製作総指揮として金総書記がいたでしょう。総書記の映画好きは有名ですからね。

わしはこの『プルガサリ』を[キネカ大森]という映画館で観逃して、あとになってやっとビデオを見つけ出して観たのでした。よかったですよ。親近感が湧いたというか、ちょっと北朝鮮のイメージが変わりましたね。

時の権力者の横暴によって虐げられる人民…。自分で作った米粒人形に願いを託して死んでいく老人。その人形に魂が宿って、プルガサリという巨大な牛のような怪獣になって弱い人々を救う…という、まるで『大魔神』のようなお話でした。 あいまいな記憶ですけどね。

この映画、実は東宝の『ゴジラ』の特撮スタッフが北朝鮮に招かれて…制作に協力しているのです。何せ、着ぐるみのプルガサリの中に入って演じたのは…ゴジラに入っていた薩摩剣八郎なのですから…。

『プルガサリ』は土着性のあるほのぼのとした映画でした。こんな温かい映画を製作するんだから、この国を統治している人たちもきっと根はわるくない。話せば通じる人たちでは…と思ってしまったわしは甘いのか。でも、そう信じたい気持ちになったものでした。

http://www.youtube.com/watch?v=QGI3bV9_E3U

拉致の問題など、とんでもない話ですよ。気の毒でかわいそうで…胸が詰まります。
ただ、日本から見れば…独裁者による人さらいのならず者無法国家になるけど、(いじめた側よりもいじめられた側はいつまでも忘れないように)北朝鮮も、南北に分断させられた被害者だって意識もあるでしょうからね。その憎しみをバネにしてるってことでしょうか。そういう方法でしか、存在意義を見い出せないのかもしれない。
エラソーなことはいえないし政治的なことはよくわからないけど、気の毒な一面もないとはいえない。とはいえ…。同じアジアの隣の国なんですけどねぇ。
瀬戸際外交というのか、北朝鮮もそういう外交しかできないところまで追いつめられているんでしょう。
それが…新しい指導者になっても踏襲されている。そういうことなんでしょうね。


ロシアとウクライナの問題にしてもそうですが、いつの時代にも諍いがある。
果たして、人類が地球を治めるようになってから今日まで…差別も内乱も戦争もない平和な時代はあったでしょうか。
おそらく、なかったに違いない。

だからこそ…おそらく、アカデミー会員たちは明日の人類に希望を込めて『それでも夜は明ける』を作品賞に選んだんでしょうね。作品の質的なことはいわずもがなですが、そういう思いもあったのではないかと思うのです。
それでも夜は明ける…。そう信じたいものですよね。

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