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ヒューゴの不思議な発明を語るもエ〜ガね

わしは奇妙なもの、不思議なもの、神秘的なものが大好きだ。

美術品をつくっている若い人に出会った。彼との接点は美術品だけでなく、酒、書籍、服飾、自転車、音楽、マンガ、写真、染色、猫、岩山、洞窟、奇妙な物…などなど、話を聞いていると趣味嗜好以上に通じるように思えた。

そして、彼の小さな美術品を観て…マーチン・スコセッシ監督の『ヒューゴの不思議な発明』のことを思い出した。

https://www.youtube.com/watch?v=N1CRnFTKGro
https://www.youtube.com/watch?v=UXgYiwBAbHA

『ヒューゴの不思議な発明』はパリを舞台にした2011年のアメリカ映画。原作はブライアン・セルズニック。分類でいえばファンタジーだろう。でも、実は…これをいうと内容のほとんどを伝えることになるが、ジョルジュ・メリエスという映画の創始者ともいえる人の話が骨格にある。

モンパルナス駅の時計台に隠れ暮らす孤児のヒューゴ(エイサ・バターフィールド)。彼は亡くなった父から壊れたオートマタ(機械人形=ォトマトと聴こえた)を渡されており、それを修理する工具を得るために…駅構内の玩具屋に行く。そこにいたのがかつてシネマジシャンとも呼ばれたジョルジュ・メリエス(ベン・ギングスレー)。

ジョルジュには養女イザベル(クロエ・グレース・モレッツ)がいて、ヒューゴは彼女といっしょにジョルジュの過去…映画にまつわる歴史の世界に入っていくことになる。リュミエール兄弟の初の映画…汽車が到着する場面とか、そこでは貴重な映像が紹介されている。まさに映画愛。映画の源流。大河の一滴。

ジョルジュ・メリエスは映画創成期の技術開発者で、初の映画監督ともいわれる人。作品には月にロケットが突っこんでいる絵で知られる『月世界旅行』などがある。直接、フィルムに着色したりもしている。でも、映画は変わった。自分の作品は古い。誰も見向きもしない。自分はもう大昔の人間で…死んだも同じと思っている。

ヒューゴ少年がオートマタを修理したことがきっかけで、ジョルジュ老人の心に生の光が灯る。そういう意味では“発明”ではなく『ヒューゴの不思議な修理』だと思うが、それは発明に匹敵するということだろう。

ジョルジュはマジシャンだった。映画というマジックそのものが発明だったといえる気もする。
それにしても、マーチン・スコセッシ監督の映画としては異質だと思う。フィルムにこだわった監督の初のデジタル作品だという。おそらく、安心して子どもに見せられる初めてのスコセッシ作品だろう。
ただ…これは冒険ものというわけでもなく、ジョルジュ・メリエスを知らない人に興味を持って観てもらえるだろうかとも思った。


高齢者の深い知識もありがたいが、若い人の…希望という名のエネルギーはいい。若い人に感化されてどうするんだって人もいたけど、わし考えはちょっと違う。もっとも、若いエネルギーを感じたとき、自分が老いたと気づくということかもしれないけど…(笑)。

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