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嗤う分身をわらうもエ〜ガね

奇妙な映画を観た。『嗤う分身』という不条理もの。ドストエフスキーの「分身」をベースにしているらしい。時代も場所も何だかよくわからない。でも、ハチャメチャなようでいて…奇妙な統一感がある。演出というか美術には『未来世紀ブラジル』を感じたりもしました。
監督はリチャード・アイオアディです。

https://www.youtube.com/watch?v=ZUqHkgTWdsY

小心者の主人公の前に、自分ソックリのやり手の男が現れる。双子の男優を使っていると聞いた記憶があったが、主演はジェシー・アイゼンバーグだから、それはあり得ない。わしの勘違いというか…妄想だろう。相手役はミア・ワシコウスカ。ブリジット・フォンダかと思っていたので、わしの記憶もグチャグチャなのだろう。

友人がこの映画を観るよう推薦してくれた。彼は映画通なので、彼が観るようにいえば必ず観る。彼とは東京に来てから出会ったが、なぜか子どもの頃に出会った少年を懐かしく思い出す。

子どもの頃のわしは山奥に住んでいた。毎年、夏休みになるとその少年は…東京から隣の家にやって来た。わしと同い歳だったこともあり、隣の家に来るとわしに会いに来た。彼とは会話らしい会話はなかったが、わしはセミの取り方とか田舎の遊びを教えてあげた。彼は感心したようにそれをまねていた。でも実は、わしは彼の持つ都会のいいとこの子という雰囲気に憧れていたのだ。
やがていつしか…時は流れ、彼は北海道で医者になったと噂に聞いた。今は院長先生だろうか。あるいはそれも引退しただろうか。ともかく、子どもの頃に会っただけの遠い遠い思い出…。

東京に出てから、わしは…この映画を推薦してくれた映画マニアのその友人に出会った。彼は東京生まれで、「ゴジラが上陸してきたとき、ぼくの家(ミニチュアの街セット)は壊されたんだ」と自慢していた。会った瞬間…一緒にセミ取りをした少年を思い出した。やがて、記憶がゴチャゴチャになり…今では彼とセミ取りをしたような気さえする。
ハッキリしているのは…わしも彼も、“不思議惑星エ〜ガね”の住人だということでしょう(笑)。

とにかく、『嗤う分身』は奇妙な映画です。そこには昭和の歌謡曲が流れる。とてもシュールなのです。でも、そこに『複製された男』のようなリアル感はない。軸足はコッチではなく、最初から不条理なアッチの世界に行ってしまってる。
好き嫌いの分れる作品でしょうね。
クリエーティブな人というのは…つくっている間は向うの世界に行ってるのかもしれない。そういう意味ではクリエーティブな人向きの映画かもしれません。

https://www.youtube.com/watch?v=Rfr9QY2GFzE

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