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鑑定士と顔のない依頼人がエ〜ガね

わしはジュゼッペ・トルナトーレ監督の『ニュー・シネマ・パラダイス』が大好き。いや、大好きを通り越してる。その同じ監督の作品なので気にはなっていた。
でも、ここまでとは思わなかった。前から『鑑定士と顔のない依頼人』がいいという噂は聞いていた。確かによかった。いや、身につまされた…というほうが正しいかもしれない。

美しく切ないサスペンス。こういう映画だとは思ってなかった。

https://www.youtube.com/watch?v=6oeE9w_w6Ak

この監督の映画はいつも純粋で美しい。そこに、ほのかに変態性が加味される。アブノーマルにピュアな味付けといってもいいかもしれない。わしはそう感じる。『海の上のピアニスト』など、まさにそうだった。

1週間レンタルなので、もう一度観て感想を書くとしよう。
でも、この映画はソッとしておくほうがいいのかもしれない。ミステリーですからね。

英題が『The Best Offer』なので、イタリア語の原題もそれとほぼ同じでしょう。うまい日本語タイトルにしましたね。
主演は『英国王のスピーチ』のジェフリー・ラッシュで、役名は美術鑑定士のヴァージル・オールドマン。オールドマンって…まさに“老人”じゃないですか(笑)。
音楽は『ニュー・シネマ・パラダイス』と同じく、エンニオ・モリコーネでした。
そういえば、オートマタはC-3POみたいでしたね。何のことかわからないでしょうけど…。

『ニュー・シネマ・パラダイス』を観て「何がおもしろいのかわからない」といった人がいました。おそらく、“映画愛”が足らないんでしょうね。同じように、この映画は“美術愛”が足らないとおもしろくないかもしれません。

『ニュー・シネマ・パラダイス』は実際はもっと長い映画でした。配給会社が主人公の青年時代を30分くらいカットして公開したのです。監督としては不本意だったでしょうけど、それもあって…すばらしいデキでした。
その轍を踏まないようにか、この『鑑定士と顔のない依頼人』はピッタリ見事に尺に収まっていると思います。

トルナトーレ監督も『ニュー・シネマ・パラダイス』の頃はまだ若者で、おそらく…自分の体験をベースに映画をつくったのでしょう。その彼も今や老人になって、鑑定士ヴァージル・オールドマンの域に入ったのでしょうね。老成していると思いました。

何という結末。何という余韻。何という哀愁…。
哀愁に満ちた映画ですが、哀愁には悲しみだけでなく…ほのかに幸せも加味される。わしはそう感じました。わしにとって、『鑑定士と顔のない依頼人』は生涯…忘れられない作品のひとつになるでしょう。

贋作の中にも本物がある…。わしは今、この言葉をかみしめています。

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No title

青木センセイこんばんわ、、
センセイは、いまでもクオークとイラストラーターで、DTPをやっておられるんですか。
クオークはバージョンは8とかぐらいなんでしょうかね。

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お久しぶり。ごきげんよう。わしは…その周辺でノラのごとく餌を求めてさまようマンガ屋のネコタル爺です。
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