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きいろいゾウが読書のようでエ~ガね

最初、「黄色いぞぅ!」かと思った。動物のゾウだった。絵本らしい。

それすらを知らないで観たのもよかった。タイトルを『きいろいゾウ』という。

宮崎あおいと向井理の夫婦。妻は夫を「ムコさん」と呼び、夫は妻を「ツマ」と呼ぶ。奇妙だなと思ったら、苗字の一文字なんだね。

ふたりがいい。ツマのいじらしさがいい。メンドいけど、かわいさがいい。周囲の人たちもいい。わしは読書するように観た。

ツマが“彼”に「奇跡って何?」と聞く。“彼”は「日常だね」と応える。ぬるぅ~とした大人の童話? わかるなぁ。

監督は廣木隆一。わしは知らなかったが、原作は西加奈子らしい。原作小説を探してみよう。

https://youtu.be/Uyou3XDXrDk


チタンが狂気でエ~ガね

ジュリア・デュクルノーの脚本・監督。『TITANE/チタン』を観た。観てしまった。

分類がよくわからない。何を観せられるんだと思った。褒め言葉だ。間違いない。

新しく…今まで観たことのないような映画に出会うとこういう気持ちになる。

事故で頭にチタン製のプレートを埋め込まれたアレクシア。彼女の生き様を描く。強烈な映画だ。映画史に残る衝撃作だろう。

映画通は必ず観るだろうが、一般向きとは思えない。それでも興味のある人は…勇気を振り絞ってほしい。頭をカチ割られる覚悟があるのなら…。

https://youtu.be/Z8CAKV6BONM

美しい映像はわしの心から消えない…。

少年時代に戻るもエ~ガね

4月7日、A先生が亡くなった…。

ヨーロッパへ行く前だった。わしはカバンを借りるためA先生宅に行ったのだ。奥さまが飲み物を出してくださり、わしらは何気ない会話をした。そのとき、A先生は…柏原兵三の「長い道」が好きだといわれたのだ。自分に似てるんだ、と…。
きっと、わしにとっての山本有三の「路傍の石」みたいな存在だったんだろうな。50年前の話だ。

「長い道」をベースに「少年時代」というマンガがつくられ、やがて『少年時代』という映画になった。『瀬戸内少年野球団』を観て、A先生が篠田正浩監督に依頼したのだ。
完成披露試写会のとき、わしは監督に「篠田監督の作品の中で一番好きです!」といってしまい、ムッとされたものだ。

昭和19年。戦局が悪化する中、東京の小学5年生だった進二は富山に縁故疎開する。そこにはタケシという子がいて、進二をよそ者扱いしてイジメるのだ。映画ではどこかボーイズラブ的な匂いも感じたな。
学校への一本道は映画撮影のためにアスファルトをはがしてるんだよね。

進二とタケシふたりの主役…いや、地元で選ばれたタケシは主役ではなかったはずだけどね。ふたりとは披露試写会で話したが、小さな少年だった。映画では大きく見えたのに…。

主題歌は井上陽水が担当している(呼び捨てゴメン!)。A先生の麻雀仲間でもあった陽水に依頼したのだ。
彼は作詞が苦手だからといったので、A先生は2カ月かけて作っている。ところが、できあがった曲…そこにはそれが一言一句使われていなかった。ま、陽水の詞は絵画でいえば抽象画だからね。イメージは元詞からいただいたといわれて何もいえなかったのだ。

♪なぁつがすぎぃかぜあざみぃ~
進二が富山を去る列車の場面、そこで「少年時代」が流れる。熱く、せつなく、美しく…。

歌がヒットして、歌だけが生まれたと思ってる人もいるんだろうな。映画『少年時代』を観てほしい。


思い出も多い。わしはA・F両先生に関わっていたから…。近すぎて見えなかったものもあるだろうな。
手塚先生は宇宙に去って……F先生も遠いクニに行ってしまい、そして、いつかと覚悟はしていたけど…今度はA先生まで…。
そういえば、4月7日はアトムの誕生日でもあったんだよね。

帳の下りた井の頭公園をひとりで歩いた。コロナのせいで今年はライトアップしていない。満開を過ぎた桜が物悲しかった。

何かを選ぶってことは、他を選ばなかったと同じなんですよね。
さようなら。もう会えないんですね。ありがとう…A先生。



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