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博士と狂人がエ~ガね

誰に薦められたのか忘れたが、DVDで『博士と狂人』を観た。ひげ面の爺さんがたっくさん出てくる映画だった。

わしは主演のふたりの俳優が誰なのかわからなかった。観終わってから気づいた。メル・ギブソンとショーン・ペンだったのだ。驚いた。特にメルギブはまったくわからなかったな。

19世紀、イギリスで“オックスフォード英語大辞典”をつくる。略してOED。メルギブは編纂する側の責任者マレー。一方、ペン演じるマイナーは…言葉集めのための問題ありの協力者だ。

マレーとマイナーのふたりは言葉を通して出会う。どちらが博士で、どちらが狂人なのか。どっちともいえない。重厚なドラマだった。

どこの国でも、言葉は時代とともに移り変わる。
日本だって、京都言葉で「われはそのようなことはせぬ」といっていたのが「わたしはそんなことはしない」という江戸言葉に変わっていく。
今の若者言葉を非難しても、次の時代には正しい日本語かもしれないのだ。

ともかく、映画の中でさまざまな英単語を紹介していく。言葉には歴史がある。マレーは「アート」の流れを探していたし、マイナーは「アセスメント」という言葉を口にしていたな…。

実話だという。原作はサイモン・ウィンチェスターで、監督はP.B.シェムラン。
メル・ギブソンが『博士と狂人』の映画化権を得て、映画になるまでに20年かかったという。仕事とはそういうものなのだろうと思う。

邦画の『舟を編む』を思い出した。好きな映画。ながい時間をかけて辞書をつくる話だった。
OEDもながい。編纂を始めて…英語大辞典ができるまでに70年という時間がかかる。まるで林業のようだ。きっと、仕事とはそういうものなのだ。

https://youtu.be/SQEqq067yec


アントワン・フィッシャーもエ~ガね

わしはデンゼル・ワシントンが好きだ。彼が初監督した映画があるということを知らなかった。

わしが観たのは『A.Q.アントワン・Q・フィッシャー・ストーリー』特別編という。タイトルが何とも…だが『アントワン・フィッシャー きみの帰る場所』というのがオリジナルのようだ。

アントワンという人を知らないけど、実話らしい。脚本家かもしれない。この映画の脚本が彼だしね。

海軍兵士アントワンが問題を起こし、精神科医の指導を受けるよう指示される。基地内の精神科医役がデンゼル・ワシントン。

患者とセラピスト、ふたりの交流を描く。当然、人種差別的なことがベースにある。
マジメで誠実な映画で、感動した。デンゼル・ワシントンらしい…と思える作品だった。

俳優としてのデンゼルはもちろんだが、主役のデレク・ルークと恋人役のジョイ・ブライアントがよかったね。

2002年アメリカ公開で、日本での上映は翌年だ。秀作だと思うが、ヒットしなかったのかもしれない。
予告編もマトモなのが見つからない。タイトルがいくつかあるってことは…問題あり? もしかすると、そこには人種差別的なものがあるのかも…という気もした。



罪の声を聴くもエ~ガね

緊急事態宣言が発出中だ。映画館はやってない。店では酒も出ない。中山道のつづきも歩けない。
効果ある? 5/11まで? 延長するんじゃない?

気が重くなりそうな中で『罪の声』を観た。重い映画。もちろん、DVDでだ。
遠い昔の話。過去を掘り起こして何になるんだろう。そんなセリフがあったな。

実際にあったことかと思ってしまうほどだった。50歳以下くらいの人ならそう思うだろうな。でも…綿密だが、これはフィクションなのだ。

わしは原作を読んでいないが、塩田武士の「罪の声」だ。35年前の未解決のままに終わった…あの“グリコ・森永事件”。“キツネ目の男”が話題になった劇場型犯罪だった。
そこから着想を得て、小説としてこうだったんじゃないの?と再構築したものらしい。

知らないほうがよかったこと? あるべきものが奪われる悲しさ。辛い…。
地味な映画だ。犯人を見つけるだけじゃない。その奥にあるものを見つめるのだ。松本清張的だね。

フィクション映画だが、実際にこういうことだったのかもしれないと思わせる。声が囁く。あの“声”の主が不幸になっていなければいいが…と祈ってしまった。

主演は小栗旬と星野源。ある種のバディ映画。脚本が野木亜希子で、監督は土井裕泰なのだ。

https://youtu.be/LtgddsC92LM

『罪の声』は遠い昔の話なんだろうか。そうは思えない。わしは感動した…。
エンディングに流れたUruの「振り子」もよかった。ピッタリ合うものは美しいね。



それにしても、3ヵ月後のオリンピックはどうするんだろう。都の1日のコロナ感染者が1000人を超えてる。
撤収モードじゃない? できるわけないじゃない。未来人は…今をどう振り返るだろうね。


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