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新聞記者がエ~ガね

ガツンと来る映画に出会った。タイトルを『新聞記者』という。

https://youtu.be/Mtn5pEGEC0w

恥ずかしながら、この映画のことをほとんど知らなかった。藤井道人という監督のことも知らなかった。

松坂桃李は知っていたが、主役のシム・ウンギョンを知らなかった。韓国の人? どういう人? 日本語と英語がネイティヴ? すごく自然。すごい女優だ。映画ということを忘れた。
そうか。今、思いだした。『新 感染』で最初に感染する乗客役だった人かもしれない。

『新聞記者』はエリート官僚と女性新聞記者の葛藤を描く社会派サスペンス。誰よりも自分を信じ、疑え。
すごい映画だった。溢れるほどの思いがあるが、これ以上は…書くまい。


東京は今夜、雪になるかも。明朝はどうなっているだろう。わしは屋上から見る白い東京が好きだ。


パラサイトが予測不能でエ~ガね

吉祥寺で、ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』を観てきた。どこに着地するのか、予想できないままに進んでいく映画だった。笑いながら観ていたはずなのに後半は…。

https://youtu.be/8myodUn735w

思い出してみれば、この監督の『殺人の追憶』も『グエムル 漢江の怪物』も予想のつかない映画だった。が、今回の『パラサイト 半地下~』はさらに先がまったくわからない。

主演はソン・ガンホ。今や国際俳優だろう。確か『スノーピアサー』という奇妙なSF映画にも出てたな。どこか北野武を思い出させるが、似てないか。ま、単にわしのイメージだけど。
韓国にはマ・ドンソクという同タイプ(?)の俳優もいる。ソン・ガンホもそうだが、決して、イケメンではない。が、ウソっぽくない。というか、だからこそ存在感があってリアルでいい。

似てるといえば、高台の裕福な豪邸側の奥さんは松嶋菜々子みたいだ。娘はアイドルの誰かに似てるような気がする。
韓国映画を観ると、こんなふうに誰かに似てるっていうのがあっておもしろい。

建物や室内の横ラインが、映画フレームの横ラインと平行だ。心理の空間表現がおもしろい。余談だが、あだち充のマンガ背景の横ラインが、コマの横フレームと平行だったことを思い出す。
路地での撮影かと思ったが、どうやらセットみたいだ。見事な映画セットをつくったもんだ。

『グエムル 漢江~』のように家族を描いている。今作は半地下の家族だから、つまりは極貧生活を描いている。
半地下…という副題は日本で付けたんだと思うけど、うまいなと思う。

貧富の差を描いた…といえば、黒澤映画の『天国と地獄』があった。でも、この『パラサイト 半地下~』では平然というか…そこまで確執的には貧富の差を描かない。『万引き家族』に近いようにも思えるが、貧のとらえ方が違う気もする。
と思っていたら、実はもっと根深いところにそれはあったのかもしれない。半地下とはつまり…地上と地下との中間だし…うん、そういうことかもね。

ラストはちょっと釈然としない。でも、考えてみたら、この監督のラストはどれも釈然としないものを残す…。そこが作品の深さなのかもね。

比べるものでもないけど、この監督の中では…強烈な印象を残した『殺人の追憶』がわしは特に好きだった。このときの溝も…半地下に通じるのかもね。

『パラサイト 半地下の家族』は出だしがサスペンス・コメディみたいで作風が変わったかと思ったが、観終わってみれば…ハリウッドに染まらないポン・ジュノ監督そのものだった。

https://youtu.be/JK_tNZR6ENE



中山道を歩く 5

新町宿→倉賀野宿→高崎宿

38000歩歩いて、中山道から戻ってきた。次は3月、と思っていたが新春歩きにしたのだ。

1/5の朝6:48新宿発の湘南新宿ラインに乗って、前回到着の新町宿…高崎線の新町駅で下車。先に到着していたハナ爺と合流して、8:40に歩きをスタート。気分爽快。

新町宿から次の倉賀野宿まではほぼ6キロ。快晴で気温4度くらい。少し寒いが、歩いているとちょうどいい。何より、汗をかかないのがいい。

石造物のある伊勢島神社に参り、豪農(庄屋?)の川端家の前を通る。
上尾三山と呼ばれる…赤城山、榛名山、妙義山だけでなく、白根山や浅間山など、遠くの山稜が美しかった。スマホの「山ナビ」で山の名前や標高を確認。烏川にかかる柳瀬橋あたりからの眺望は特に見事だった。

油断すると方向がわからなくなる。コンパスが頼りだ。小さな弁財天があり、芭蕉の句が石に刻まれていた。

もともとクラガノという言葉の響きが好きだったが、行く前は田畑いっぱいの場所かと思っていた。イメージとは違って、古い家屋で美容院とか、ユニークな店も多くオシャレで、町が笑顔だ。すっかり倉賀野が気に入った。
須賀脇本陣の建物も立派だ。でも、岩鼻代官所跡と追分の常夜灯は見逃したみたいだ。

県や市が中山道保護に力を入れていることを本陣跡などの石碑に感じた。昔の呉服屋だかを利用した…市が管理する休憩所(倉賀野古商家おもてなし館)があり、そこで話を聞かせてもらった。中山道を歩く人が日に何人か来るという。物好きはわしらだけじゃないんだなぁ。いつかそういう人とも出会えるだろう。たのしみだ。

烏川から荷物を降ろしていたという場所にも行ってみた。ちゃんと河岸跡の石碑があった。浅間山噴火の降灰によって川底が浅くなり、輸送をやめたと書いてあった。どんだけ灰が降ったんだぁ。

浅間山古墳という前方後円墳があり、登ってみた。すばらしい展望…かと思ったら、木立だらけ。でも、ロマンをかきたてられる。好きだぁ。
そういえば、倉賀野神社でおみくじをひいたら、“中吉”だった。ほどほどないい年になるということだろうか(笑)。

6キロ歩いて、次の高崎宿。高崎は大きな町だが昔の宿場としてはどうだったんだろう。
高崎宿本陣跡とかは見つけられなかったものの、高崎駅案内所で立派な「中山道上州七宿めぐり散策図」小冊子をもらった。ありがたい。さすがは故・中曽根元首相のふるさとだ。

群馬県は群馬銀行がトップで、東京にあるような大きな銀行がないと聞いてた。ほんとだ…。
高崎城などを観てまわった。高崎神社の前を通った。長松寺にも行った。3代将軍家光の弟の忠長が自刃した場所。墓もここかと思っていたが、別の大信寺だったようだ。行きそびれた。

今日は中山道歩きとしてはわずか12キロだったが、いろいろ観てまわったので万歩計では38000歩になっていた。
ひたすら歩けば、次の板鼻宿までは行けただろう。でも、ただ歩くだけじゃつまらない。歴史に触れたい。だけど、今回みたいに観てまわると…なかなか進まない。

帰りは高崎から電車。前回と同じく、赤羽で途中下車。時間にゆとりがあったので、いつもより念入りに…ビールで乾杯。

これで538キロのうち、110キロくらいは歩いた。
あ、ザックに付ける旗を忘れてた(笑)。

真冬、真夏は歩けない。ふたりの爺さんの仕事がない日にしか行けない。となると…行ける日は限られてくる。今のように、少し歩いてその日に電車で戻る…では何年かかるかわからない。2泊とか3泊も考えたい。バスも使えそうだな。

次は3月の予定だが…これから先、中山道は群馬から長野の山に入る。そこに行くまでもなく、次の板鼻宿から安中宿は難所らしい。3月でも積雪で通れないかもしれない。

行くも帰るも大変になるだろう。でも、その分、たのしみではあるけどね。


忘れじの面影に浸るもエ~ガね

奈良の古い建造物を観て、「昔なのに、よくこんなものを作れたな」という人がいた。昔のほうが技術が劣っていたはずと考えるのは現代人の傲慢。昔だからこそ作れたのだ、と思う。

大河の始まりが清く美しいように、1930年代40年代50年代…つまり、映画の創成期もすばらしい。作品数に限りがあるだろうから、DVDになっていればすべて観ることができるかもしれない。わしの映画の源流めぐりの旅はつづくのだ。

DVDで『忘れじの面影』を観た。1948年のアメリカ映画で、監督はマックス・オフュルス。
今はカタカナ表記のタイトルばかりだけど、昔はこういう美しい日本語のがあったなぁ。

人には誕生日がふたつあるという。生まれた日と、もうひとつは運命に出会った日だという。
自由奔放に生きたピアニストのステファン。彼にあこがれ、生涯かけて想いつづける女性。今ならストーカーといわれてしまうかもしれないが、そんなひたむきなリザをジョーン・フォンテインが演じている。

『忘れじの面影』は回想という形で綴られる。
プレイボーイのピアニストは彼女を覚えてもいない。しかし、最後に一途な想いを知り…打ちのめされるのだ。
昔の映画はシンプルで、今の映画ほど情報は多くない。でも、その分…想いは深いかもしれない。
これも源流のピースのひとつだろう。

映画の舞台はウイーン。ふたりで雪の公園を歩く印象的な場面があった。

ふと、「カルチェラタンの雪」という歌を思い出した(カルチェラタンはパリだが)。昔、布施明が唄っていた。
YouTubeで調べたら、川上大輔と林部智史が唄うバージョンのこの歌もあった。よし、今度カラオケで唄ってみよう。

わしは喘息があるので、呼吸器官を鍛える意味でもカラオケをやってる。そのおかげか発作は起きなくなった。
それはいいが、年明け打ち合わせの仕事をちっともやっていない。
さぁ、今年もがんばらなくちゃね。


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