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新作スターウォーズを語るもエ~ガね?

「スカイウォーカーの夜明け」を観た。ネタバレなしで書いてみよう。

『スターウォーズ』は黒澤映画の『隠し砦の三悪人』をベースに、SFチックなおとぎ話として42年前に公開された。わしが最も好きな…キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』から約10年後、スピルバーグ監督の『未知との遭遇』と同じ年の公開だったと記憶する。

わしはすべての『スターウォーズ』をリアルタイムで観ている。ほとんど初日に観てるかもね。ま、わしにとって映画は主食だから…(笑)。

今回の『スターウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』も公開初日に観た。納得度80%満足度60%というところだろうか。
納得度というのは…制作の苦労がわかるからだ。J・J・エイブラムス監督、お疲れっ! うまくまとめましたねって気持ち。

エピソード7「フォースの覚醒」は新しい冒険が始まるって感じでワクワクしたものだ。レイも魅力的だったしね。
でも、エピソード8「最後のジェダイ」は…意欲的で斬新ではあったが、ファンに迎合することはないと考えて脱線したのかもしれない。たとえば、フォースパワーを変質させた。あれだと何でもできてしまう。わしはあの時点でもう観るのはやめようと思ったのだ。

ところが、エピソード9は「スカイウォーカーの夜明け」ときた。7、8、9のまとめではなく、全9話のまとめということになるじゃないか。それなら観ないわけにはいかない。というわけで、いそいそと出かけたのだ。

脱線部分も修復…というか、そこを活用して、「スカイウォーカーの夜明け」をまとめていたと思う。さすがはJ・J・エイブラムス監督だ。表面的とはいえ、ジョージ・ルーカスの精神を受け継いでくれた。彼でなければできなかったかもね。D-Oの声はもしかして…彼?

レイアも自然でよかった。とても亡くなった女優とは思えない。ごく普通に、皆のリーダーとして存在していた。
レイもベン(レン)も熱演していた。とてもよかった。ラストは感動的だった。素直にそう思う。
うん、上映終了後に拍手もあったしね。

以上が納得度80%。以下が満足度60%。


ただ、それでも…と思うのだ。何とか無事に着地したもののエピソード7、8、9は迷走したなぁと。
エピソード8のサブタイトルを「フォースの迷走」にして、エピソード9を「最後のジェダイ」にすればよかったのに…なぁんてね。

今作で思ったのが情報量の多さ。出された料理を食べきらないうちに次々と豪華な料理が出てくる。最初の3部作(エピソード4、5、6)に比べると5倍くらいの情報が入ってるんじゃない? 顔見せ登場人物も多い。笑いもあるが、とにかく忙しい。これで観ている人はホントにちゃんと理解できるの? 

あえてだろうけど、それでもまだ説明不足なところがあるからね。レイの出自に関しては想像の範疇ではあったものの…トートツ感は否めない。悩んだ末にそうしたってところじゃないのかな。最初から考えていたとは思えないなぁ。
ま、そりゃ映画は考えながらつくっていくものだろうけど…。

エピソード4、5、6とエピソード1、2、3には最初からしっかりとしたストーリーの核があった。と思う。でも、エピソード7、8、9にそれがあったのか疑問。迷走のあげく焼き直しというか…結局は4、5、6のバリエーションじゃない? 9は原点回帰というか、ほとんどハデになっただけじゃない? 無難なのはいいけど…最後らしく、深くドッシリとあってほしかった。
そもそも7、8、9は何を目指して企画されたんだろうか。若手監督に競わせるというキャスリーン・ケネディ社長の思惑だが、必ずしも成功とはいえなかったのかもしれない。

若い人は9が好きだろうか。エピソード7、8、9が好きだろうか。盛り上がってほしい。それはそれでいいことだと思う。誰だって自分の世代のものに愛着を持つ。それはわしだって同じだ。

ジョージ・ルーカスが最初の『スターウォーズ』(エピソード4)をつくった42年前、彼は「子ども向けのたのしい映画がなかったからつくりたかった」とコメントしていた。わしはそれを記憶してる。
いわば、『スターウォーズ』は壮大な自主映画だったのだ。ILMとともに映画は成長していったけど、根本的には映像作家としての彼のそういう純粋な思いがあったことは確かだろう。

エピソード1、2、3、4、5、6はルーカスの作品だが、エピソード7、8、9はそうじゃない。ディズニーに権利を譲渡してからのもので、つまりはディズニー映画だ。当然、そこがもう…根本的に違う。

ま、これをいっちゃオシマイだが、わしは思った。思ってしまった。エピソード7、8、9は映画として必要だったんだろうか…と。
ま、ディズニーランドとしては新作が必要だったんだろうな。

とにかく、『スターウォーズ』は終わった。終わってしまった。このつづきがあるとしても、新しい命が芽生えているとしても、(ルーカスがつくるなら別だけど)わしが観ることはない。

映画は、もうエ~ガね…なんてね。
でも、主食だからなぁ(笑)。

中山道を歩く 4

深谷宿→本庄宿→新町宿

中山道歩きの4回目を記録しておこう。

これまで歩いて感じたこと、それはオオゲサにいえば、文明の上に文明が積み重なっていくんだなぁということ。原野に小さな道がつくられ、それが広がり、その上にアスファルト道ができて、さらにその上にまた新しい道路ができて…ビルができて…。
もし、地層の断面のように観ることができれば、そこには文明の層ができてるんじゃないかな。

 ♪埋もれざるをえず 埋もれたものたち~
                              中島みゆき「離郷の歌」より

残滓という言葉がある。ざんさい、あるいはざんしと読む。取り去られた後に残るものという意味らしい。ネコ・バナ道中で出会うのは…その残滓かもしれない。

前回到達の深谷宿の深谷駅。渋沢栄一らが設立したレンガ工場のレンガでつくられた駅舎で、東京駅みたいに立派だ。実際、東京駅のレンガもここでつくられたらしい。

12/21の曇天の空の下、朝8:20、ヤジキタならぬネコ爺・ハナ爺が深谷で合流。8:30、進路を西に、旧中山道を高崎宿方面を目指して歩きスタート。
駅前の“ネギ小僧”がかわいい。深谷宿常夜塔はあったが、宝殊寺は通り越してしまった。

10キロちょっとで本庄宿。中山道最大規模の宿場だったとのことで、何が残っているかと期待。
華やかな本庄駅付近で昼食と思っていたが…驚いた。シャッター商店街というのはよく聞くが、駅前全体がそんな感じ。どこの店も閉まっていて、食事する店もない。
本庄は蔵の町だが、わしには暗い町という印象が残った。川越とはずいぶん違う。蔵を利用して活性化させるとか…ギャルを呼ぶとか、何か方法はないのだろうか。

安養院は見逃したが、金讃神社に寄ることはできた。
やっと一軒、食事できる店を見つけて昼食。客はわしらだけだった。店の人が「今はどこもこんな感じです」といってた。サビシ~ッ!

8キロ先の新町宿を目指して…西に向かう。神流川橋を渡ればそこは群馬県だ。
泪橋の由来を書いた石碑はどこにあるかわからなかったが、古戦場跡は観ることができた。神流川合戦と呼ばれ、織田信長の関東管領として、滝川一益と北条氏が戦い、両軍合わせて戦死者は4000人以上だったと石碑に書いてあった。“本能寺の変”の直後のことじゃないかな。

天気がよければ遠くに上尾三山が見えるはずだが…あいにくの天気。大きなトカゲのいる八坂神社とか諏訪神社を観て、今回は終了にする。
次の倉賀野宿まで行ってもよかったが、16:00になるともう暗い。ヘッドランプを用意していたが使うことはなかった。

今日は約20キロ歩いた。寄り道とかもあるが、それでも歩数計は4万歩を示していた。帰りは新町駅から電車。乗っていて…その遠さに「これを全部歩いたのか」と呆れてしまった。

日本橋から約100キロ歩いたことになる。残すは435キロというところだろうか。京都は遠い。
群馬県を通って、軽井沢宿からは長野県に入る。ほとんど山越えだ。
まあ、つづきは来年3月ということにしよう。
ネコ・バナ道中はつづくのだ。
生きていれば(笑)。

赤羽駅で途中下車して、ビールで乾杯。次を約束した。ハナ爺に感謝。
次回からは旗を付けて歩くことにする(笑)。
ハタ爺だジョォ~!

いちごの唄を聴くもエ~ガね

薦められて、DVDで『いちごの唄』という映画を観た。まったく、何も知らなかった。地味だが…しみじみとよかった。

わしはもちろん、12/20初回に『スターウォーズ』は観る。
でも…この頃、ガキっぽいというか…CG満載のド派手なお祭りみたいな映画がイヤになってきている。たとえば、あの映画の指パッチンて何なんだ!?
で、こういう地味でしみじみのほうが心に沁みる。なぜだろう。

『いちごの唄』は日本の映画だ。その知識しかなかった。いや、原作は小説で、作者の名前だけは知っていた。薦められた時点で知ったのだ。でも、監督も出演者も、内容も何も知らないで観た。
新しい映画なのに、レンタル屋にDVDは1枚しかなかった。最初から忘れられたような存在だった。

そういう地味な映画のほうが心に沁みるのはなぜなんだろう。自分の中で何かが変わってきている? この歳でこんなことをいうのも恥ずかしいが…大人になったということだろうか。あるいは逆に、老いたということかもね。

https://youtu.be/xl5j-DTNjLU

都会のメルヘン? 特殊な恋愛劇かな。子どものころの思いは永久に消えることはない、ということかもしれない。
原作は岡田惠和と銀杏BOYZ峯田和伸の連作短編小説…らしい。コウタを古舘祐太郎、あーちゃんを石橋静河が演じている。監督は菅原伸太郎という。

薦めてくれた人に感謝。とにかく、観てよかった。もう冬なのに、心は春風なのだ。


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ネコ爺ことネコタル爺の高峰 至です。

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