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いつも心はジャイアントになるもエ~ガね

正直、『エレファントマン』を思い出して…観るのをためらっていた。『いつも心はジャイアント』のこと。

2016年のスウェーデン映画。監督はヨハネス・ニホームで…よく知らないがこれが初の長編映画らしい。そこにあるものをそこにあるように描く。どこかドキュメンタリーぽいから、短編のそういう仕事をしてきた監督かもしれない。

https://youtu.be/pMBNW_lDzVo

主人公のリカルドは難病で施設にいる。会話も困難で…シビアな現実と闘っている。当然、セリフは極端に少ない。セリフに頼らないところがわし好みだ。
母親に会いたいと願うが、彼女は精神を病んで…別の施設にいる。リカルドは母親に会えることを信じて、ペタンクという球技に挑む。スッギと叫びながら…!

身体は不自由だが、心は自由だ。彼の心の中を具現化する。野を越え山を越え街を越え…リカルドの心象風景が美しい。彼の願望であり逃げ場でもあるのだろうが、幻想的で実に美しい。

思いの強さ。ひたむきに生きる姿が…切ない。感動的だった。好きな映画だ。大スッギ…!
原題の「Jatten」はスウェーデン語で巨人の意味らしいが、邦題の『いつも心はジャイアント』もすばらしい。


シェイプ・オブ・ウォーターを考えるもエ~ガね

公開初日に『シェイプ・オブ・ウォーター』を観た。大好きなギレルモ・デル・トロ監督の新作だが、ずっと映画日記を書けずにいた。でも、正直に書くしかあるまい。

https://youtu.be/M-C9y3Vhd0M

観る人を幸せにする映画だという声があった。だけど、わしは幸せになれなかった。なぜだろう。自分でも理由はよくわからない。
おそらく、生々しくリアルな大人の映画だったからだろうな。おとぎ噺だが…生々しい。
『パンズ・ラビリンス』や『デビルス・バックボーン』の好き度を100とすれば、『シェイプ・オブ・ウォーター』は70くらいかな。
わしの理解が足らないのか。好みの幅が狭すぎるのかもしれない。

大昔の『大アマゾンの半魚人』という映画がベースになっている。米ソ冷戦時代の掃除婦と半魚人の恋物語だ。主人公は口がきけない。だから、コミュニケーションは手話になる。言葉を超えた美しい画面という点では好きな映画だけどね。そこのところはホントそう思う。

今の政治情勢への風刺もあるんだろうな。口がきけない…というのは、底辺にいて意見がいえない人々を表現しているんだろうか。圧力とか? 差別とか? おそらく、そうだろう。
それにしても、登場人物は辛くさびしい人ばかりだった。わしはその誰にも感情移入できなかった。そこなんだろうな。問題は…。

アカデミー賞の作品賞? アカデミー会員は子どもっぱい映画をさける傾向があるからな。これは大人の映画だからってことかもしれない。『羊たちの沈黙』が受賞したときのことを思い出したりもした。

デル・トロ監督が孤独な少年時代をすごしたであろうことは…これまでつくってきた映画から想像できる。若き日に、虫プロのアニメや巨大ロボットアニメや宮崎アニメや円谷プロの怪獣ものなどを観て育ったんだろうな。カイジューは友だちであり、彼の心の支えだったにちがいない。半魚人もその延長線上にいる。
いつだったか、日本に来てどこに行きたいかと問われ、「中野ブロードウェイに行きたい!」と応えたオタッキーな監督だ(笑)。うれしくなる。

そのデル・トロ監督も50を過ぎて大人になったんだなぁと『シェイプ・オブ・ウォーター』を観ながら思った。ファンとして、それを喜ばないといけないんだろうな。そう思えるまでに少し時間がかかったのだ。多分。

東京は雪になりそうだ。桜となごり雪のコントラスト…何だかうれしい。

幸せをつかむ歌を聴くもエ~ガね

知らなかった。いわれなかったら決して観なかった。人から教えられて観ると…そこには発見がある。自分に欠けているところも見つける。これは人間賛歌の映画だろうな。よかった。

メリル・ストリープ主演の『幸せをつかむ歌』のことだ。ロックスターを夢見て家族を捨てた母親が…子どものことで古巣へ帰ってくる。子どもから他人以下と思われても、子どもを愛するのは親の使命なのだ。
アバズレな母親? 問題の子どもたち? 音楽仲間だって問題だ。
でも、人はそれぞれ…いろいろあるが、皆それぞれにすばらしい。生きているだけですばらしい。それがヒシヒシと伝わってくる。

ベッドに入っても眠れない。思いがあふれてくる。君を悲しませたくない。君が誇りだ。君さえいれば生きていける。

そんな言葉が歌詞の中にもあった。心に刺さった。響いた。笑った。
一番驚いたのはリッキー役のメリル・ストリープの歌声。彼女はこんなにも歌が上手だったの!? 知らなかった。

https://youtu.be/o2kpRPu4pp4

2015年のアメリカ映画。ディアブロ・コディ脚本で、ジョナサン・デミの監督作。
もうひとつ驚いたのが…娘役。メリル・ストリープの本当の娘だったのだ。知らなかった。

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