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疲れたときはくだらないコンビニ・ウォーズもエ~ガね

超くだらない『コンビニ・ウォーズ バイトJK vs ミニナチ軍団』を観た。DVDで。
監督は『チェイシング・エイミー』や『Mr.タスク』のケヴィン・スミスらしい。『コンビニ・ウォーズ』は『Mr.タスク』のスピンオフらしいが…未見だしよく知らない。

https://youtu.be/F9heRdyxKUQ

主演はリリー=ローズ・メロディ・デップ。ジョニー・デップとバネッサ・パラデイの娘だ。
リリー=ローズ・デップが、バネッサのデビュー作『白い婚礼』のころとソックリじゃないか! デップの『パイレーツ・オブ・カリビアン』が映画だと理解できず「パパのお仕事は海賊なの」といってた幼子がこんなに大きくなったのか。子どもの成長は早い。

ヘンなヨガだけは夢中だが、学校もバイトもやる気がない女子高生ふたり組コリーン&コリーン。もうひとりのコリーンをケヴィン・スミス監督の娘のハーレイ・クイン・スミスが演じている。
彼女らがコンビニで、ミニサイズのナチス軍団をウジャパーッと呼び起こしてしまう。カナディアン・ヒトラー? 怖くないホラー? コメディ? 一応、ファンタジーに分類しておこう。

リリー=ローズ・メロディ・デップが、バネッサママの歌手時代を思わせるキュートな歌声を披露してくれる。今しかないかわいさを記録した貴重な映画かもね。
それにしても、リリー=ローズの両親や弟とか家族みんな出ていて学芸会みたい(笑)。デップとバネッサは離婚したはずなのに、こうして映画づくりでは一緒なんだなぁ。

ほんとにくだらない…おバカ映画(←ホメ言葉)だが、疲れて何も考えたくないときはこういうのもいいかもね。


パトリオット・ディに勇気をもらうもエ~ガね

DVDで『パトリオット・ディ』を観た。2013年に起きたボストンマラソン爆弾テロ。その犯人逮捕までを描く…いわば再現映画だ。

https://youtu.be/fy6EjLsL2z4

実際にあった事件がベースだから…映画としては辛い。あくまでも映画だから…と楽しんで観ることができなくなる。

防犯カメラの映像表現が多く使われていて、映画として緊迫感がある。事件は辛いが、そこはマンガチックな映画出演が多いマーク・ウォールバークがボストン市警察の主役を演じていることで…救われる。明るい雰囲気になるからだ。
監督はピーター・バークで、このふたりは『バーニング・オーシャン』でもコンビを組んでいる。

パトリオット・ディとは愛国者の日のこと。実際の映像も使われていて「ボストンよ、強くあれ!」「レッツゴー、ボストン!」という大衆の声が街に響いていた。
「悪魔に愛は奪えない」という言葉もあった。同感だが、マイノリティを排除するキケンがあるようにも感じた。

宗教がらみかもしれないので、深くは語りたくない。というか、わしは深く語るほどには政治や宗教の知識がない。とはいえ、理由はどうあれ、一般市民が死傷するというのは…許せない。

新宿の街などを歩くと日本に来てくれた外国人の言葉がたくさん聞こえてくる。アメリカはその比ではないだろう。
映画は犯人逮捕でメデタシとなるが、現実の根底はそんなに単純なものではないだろうとも思った。犯人の妻の言葉が心に刺さる。

インタビューに「犯人は多くを奪ったが、与えてもくれた。回復する力を、前に進む強さを!」というような声があった。そう思うしかあるまい。
子どもが亡くなるのは特に辛い。爆弾テロで被災した人の「お返しは元気になること」「未来はよりよい…明るい世界になると信じている!」という言葉に救われる思いがした。

悲惨な事件は映画の中だけでいい。切にそう願う。


35年後にブレードランナー2049を観るもエ~ガね

『ブレードランナー2049』を観た。新宿歌舞伎町近くの映画館で。少しわかりにくいところもあったが、とてもよかった。堪能した。カナダのドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の作品だ。

https://youtu.be/H_nLQWk1gNY

もともと、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は語り過ぎないほうが観る人に伝わると考えているようで…言葉不足になる。つまり、映像で伝えてくれるのだ。そこが魅力的で、その表現方法が好きだった。同監督の『メッセージ』はもちろんだが、その前の『複製された男』も好きだった。アイデンティティを模索するようなところは今作にも通じると思う。

それにしても、リドリー・スコット監督が『ブレードランナー』を発表してから35年だ。今になっての続編に驚く。

『ブレードランナー』はフィリップ・K・ディックの原作。映画にはあのダグラス・トランブルや、あのシド・ミードや、あのヴァンゲリスが協力していた。
荒廃した近未来都市。あの雰囲気を言葉で説明するのは難しい。あちこちに吹き上がる炎。『メトロポリス』を思わせるイントロ場面に圧倒された。見事なミニチュア撮影だった。CGはまだなく、というか…CGではあの感じは出せない気がする。

アパートを描きたくて『トキワ荘の青春』を撮った市川準監督のように、リドリー・スコット監督は荒廃した都市を描きたかったのかもしれない。『ブレードランナー』がなければ『ゴースト・イン・ザ・シェル』も生まれなかっただろう。
ただ、『ブレードランナー』はクリエーターたちを刺激したものの大ヒットした映画というわけじゃなかった。公開当時の一般の評価は低かったと記憶する。徐々に名作の仲間入りをしたんじゃないかな。

リドリー・スコット監督はしつこいというか…公開後、ディレクターズ・カット版など、何度もなんども編集をやり直して『ブレードランナー』を公開した。確か5作あったと思う。もちろん、すべて観たけど、正直…いい加減にしてほしかった(笑)。
最後のやり直しがファイナル・カット版で、短くまとまっていて好きだった。つなぎ場面でCGが少し使われている。

『ブレードランナー』はハリソン・フォード扮するデッカードという名のブレードランナーがレプリカントと呼ばれる人造人間を追う。しかし、やがて立場が逆転していく。その構成がよかった。ルトガー・ハウワーがよかった。もっと生きたいと願うレプリカントの悲哀が沁みた。

当時から、主人公のデッカードはレプリカントではないのかという疑問の声があった。この映画も言葉が少なく、観る者は考えさせられたのだ。もちろん、ニュータイプ・レプリカントのレイチェルのことも気になっていた。あのふたりはどうなったのか。あれからデッカードはどこへ行ったのか。いつ会えるのか。どう関わるのか。

『ブレードランナー2049』はそれらの謎に応えてくれている。実際、映画の世界でも30年くらいの時が流れていて、ちゃんとした正統の続編なのだ。

近未来の『ブレードランナー2049』ではライアン・ゴズリングがブレードランナーだ。Kと呼ばれる。旧作『ブレードランナー』を踏襲していて、どこか似たような展開ではある。でも、まったく新しい。スケールアップしてお金もかかっている。

というか、旧作『ブレードランナー』はそれほどお金のかかっている映画じゃなかった。セットやミニチュアの再利用をしたりとか、実は苦心して作っている。それに比べると新作の『ブレードランナー2049』は大作だから予算があったんだろうと思う。
内容は書けないがとてもたのしめた。やっぱり、映画っていいなぁと思った。

孤独なKに寄り添うジョイは何だろう。AIコンピュータによるホログラフィー? わしも1台(?)ほしい。仕組みがよくわからないが主人公のバーチャル恋人だ。アナ・デ・アルマスってまったく知らなかったけど、かわいくて魅力的な女優だった。
怖いオネーチャン、シルヴィア・フークス? も、効果音のような音楽もカッコよかった。

でも、旧作を超えていると思いながらも…なぜか、旧作ほどにはシンパシーを持てなかった。その理由はわからない。堪能したのにどこか満たされないという不思議な感覚。もう一度観て確認するしかない…ということで、観直してみた。別の映画館で…。でも、やっぱり同じように感じた。

こんな未来になったら嫌だなと思ったせいだろうか。主人公に対してだろうか。いや、長尺なわりにウォレス・コーポレーションがシックリこなかったのかもしれない。あるいは、わしに理解力が欠けてるのかな。

それと、ひとつ記憶違いがあった。ラストは雨が沁みると思っていたのに…雨じゃなかった。わしの記憶もいいかげんなのだ。
そういえば“人間もどき”という言葉が使われていたが、あれは手塚マンガの「マグマ大使」で初めて使われたのだと記憶する。


『ブレードランナー2049』を観終わって、歌舞伎町のそばでラーメンを食べた。替え玉を頼むとき、「4つ」といってみたい気分になった。もしかすると、店主が「2つで充分ですよ」と返答してくれるかもしれないと(笑)。
あ、これは『ブレードランナー』のほうの関連だけど…。新作を観て、旧作を思うというのも不思議だが、2作品の間のわからない時間を思うのは幸せでもあった。
やっぱり、『ブレードランナー』を観てから『ブレードランナー2049』を観るほうがいいと思う。


自分の思い出は本当に自分の記憶か。遠い…いつの間にかの記憶が自分の思い出になっていく。
子どもは皆、いつか本当の親が迎えにくると思っているものかもしれない。ふとそんな関係ないことを思ったりもした。

朝の光が昇る前に目覚めて…遠くに思いを馳せる。何に対して? 今はそれすらもわからない。

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