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こんな夢を観た

それぞれの家の外には郵便受けがあり、それにはコンセントが付いている。
コンセントを差し込めば、実はそこで料理ができることに気づいた。
わしはよその家の郵便受けに、溶いたタマゴだかを入れる。
タマゴ焼きだかができたところで家人が帰って来た。
勝手に郵便受けで料理したことが見つかった。
おいしい匂いの中、互いに苦笑いする。
郵便受けはフライパン状態で熱い。

雨の季節にブレードランナーを語るもエ〜ガね

東京も梅雨入りしました。食べ物とかのカビが気になる季節ですね。

さて、カビの生えたような話になるかもしれませんが、今回はリドリー・スコット監督の『ブレードランナー』のことを書きましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=uNxNqvpaat0

この映画は何度か観ています。劇場公開はもちろん、ビデオやDVDでも…。
最後に観たレンタルのDVDはディレクターズ・カット“最終版”となっていました。最初の公開版の次に、やたらと長いディレクターズ・カット版が公開されたのです。記憶がハッキリしないのですが、わしが観たのはそれともまた違う感じでしたね。

この映画は…初回の試写で観客の理解が得られず、そのためにあとからブレードランナー役のハリソン・フォードのモノローグ説明を入れ、ラストには彼とレーチェルが去って行くシーンを加えたと伝えられています。でも、わしが観た“最終版”ではそれらがありませんでした。ラストも説明せずに歯切れよく終わる。ただ、長いディレクターズ・カット版にいたユニコーンはやっぱり出てましたけどね(笑)。

デッカード(ハリソン・フォード)の「寿司か…。逃げた女房に言わせりゃ寿司ってのは俺のことらしい。俺は冷えた魚みたいなんだとよ」 というセリフはありませんでした。わしはこのセリフに記憶があるけど、どのバージョンだったんでしょう。

情報によれば、『ブレードランナー』の制作何10周年とかで、再びファイナル・カット“最新版”が公開されたとか。どうやら、5パターンあるみたいですね。いったい、何度手直しをすれば気が済むんでしょうかね(笑)。チマチマと手直しされても、正直いってどこがどう違うのかわからなくなってしまいますよ。

たとえば、スピルバーグが『未知との遭遇』を公開後、手直し版の『未知との遭遇 -特別編-』を発表しました。かなり違います。でも、比較してみようと思っても、特別じゃない最初のはもう、どこでも公開していないのです(笑)。こういうのも困ったものですよ。

闇市の名残でもある吉祥寺のハモニカ横町…。そして、新宿のションベン横町。そこには『ブレードランナー』の雰囲気があります。それもそのはず、この映画はションベン横町や歌舞伎町をモデルにしていますからね。
「四つですか?」「二つで充分」とかね。『ブレードランナー』に出てくるセリフです(ションベン横町風の店でのハリソンと店主のやりとり)。

http://www.youtube.com/watch?v=q0qgiak-3bc
http://www.youtube.com/watch?v=PYM6rG0A3X4
ふたつは同じシークェンスですが、微妙に違うでしょ?

雨の新宿。これもこの映画にピッタリなのです。
そういえば前に行ったとき、新宿コマ劇場のあった場所が更地になっていた。今はもう、新しいビルがだいぶできただろうか。街が奇麗になるのはいいが、闇はどこへ追いやられるのだろう…。

『ブレードランナー』はフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」が原作で、映画は2019年11月の雨降るロスの街から始まります。酸性雨なのか、いつも雨です。人々はライト付きの傘を持って歩いています。
わしの大好きなヴァンゲリスの音楽が流れ(映像にピッタリ!)、まるでテリー・ギリアムの映画のような…けだるい新宿風の街並みが映し出されます。そこでのネオンや看板文字がユニークだし、雑踏の中から「何かヘンなもんが落ちてたぜ」って声の日本語が何度も聴こえます。何なんでしょう。そういうところがヘンでおもしろい。

この映画はデッカード(ハリソン・フォード)が主役というより、ルトガー・ハウアーらが演じたロイ・バティーたち…人間になりたいレプリカント(アンドロイド)の苦悩と哀愁を描いた作品ですね。
進化したレプリカントは“記憶(思い出)”を大事にしています。それが消えるときが自分が消えるとき…。つまり、“死”を意味します。もっとも、“死”とは人間など生きているものに与えられた表現であって、レプリカントには使われない。どんなに高度なロボットになろうとも…。悲しい話です。

『ブレードランナー』はヨーロッパ的な匂いのするSF映画だと思います。どこか、フリッツ・ラングの『メトロポリス』に近いものをわしは感じました。
リドリー・スコット監督は『エイリアン』でB級ぽいという批評を受けたので、『ブレードランナー』ではそれを払拭しようとしてるんだという陰口も公開当時は聞かれたものです。

この映画の世界を味わうには、JR新宿駅のサザンテラス口から出て、ホテルセンチュリーサザンタワーの20階にあるラウンジでひと休みするのもいい。そこからは新宿の高層ビル群の眺望が見事。レストルームは足元までガラス(!)で高所恐怖症の人にはスリリング。
そこからションベン横町に移動する。緩やかな下り坂は身体への負担が少ないし、高層ビルを近くから観上げるもいいでしょう。そこで食事をして、次に歌舞伎町を少し歩くもいい。威圧感のある都庁ビルも遠くに見え、まるで『ブレードランナー』そのものでしょう。雨が降っていればモア・ベターです。映画と違うのは空を飛ぶ乗り物がないことくらい…かも。
サザンタワーからションベン横町へのコースは、天国から地獄(?)って感じになり、それもこの映画の雰囲気を醸し出すでしょう(笑)。
あ、今はションベン横町とはいわず、思い出横町でしたっけ…。

http://www.youtube.com/watch?v=J_hYs1jBy8Y&list=PL8B5F54801C37FC19&index=2
http://www.youtube.com/watch?v=Gb092WwMMaU

それにしても、感情を認識するというソフトバンクの“ペッパー”も…アシモフの「わたしはロボット」のように…自分で考えたりする日が来るのでしょうか。そして、いつかは『ブレードランナー』のレプリカントのようになっていくのでしょうか。

DVDラベル=ブレードランナー

ローマの休日に笑い…涙するもエ〜ガね

文化庁の見解に対して、東京地裁が『ローマの休日』など1953年公開の作品は50年(新法では70年)過ぎているので「著作権保護期間が切れている」と決定したのは10年くらい前だったでしょうか。
よく駅構内とかで¥500で販売している廉価もの…パブリック・ドメインのDVDのことですね。

それにしても、この1953年はすばらしい映画がたくさんつくられました。映画がモノクロからカラーに移行する前の、それこそ…映画が映画だった時代の作品です。

わしはこのウイリアム・ワイラー監督の『ローマの休日』が大好きです。今まで何回観たかわかりません。覚えるくらい観ています。何度観ても感動します。涙が出ます。
新人だったオードリー・ヘプバーン演じる王女とグレゴリー・ペック演じる新聞記者の気持ちを…決してセリフには頼らずに伝えてくれます。ラストはほとんどふたりの会話がないのに、それでも気持ちが痛いほどわかります。
王女は涙をこらえ…美しく切ない思い出を胸に、人として成長していくんだろうと思うとうれしくなったものでした。

字幕なしで…この映画の英語を聴き…そのまま感じ取りたいと奮闘したりもしたものです。とても古風で気品ある英語なのですね。でも、出だしの「こんなパジャマはいや!」とかってセリフの“パジャマ”すらが聴き取れなかった。“ジャマ”にしか聴こえなかったのです(笑)。

映画が映画だった時代の映画の中の映画。観終わったときに心の財産になるような名作。陳腐になりがちな題材をこんなにもすばらしい作品に仕上げたウイリアム・ワイラー監督。こんなすばらしい映画は…今はもう、ないですよね。
それが¥500なんだから、うれしくなってしまいますよ。
文化財と呼べる作品は人類皆のもの…限りなくタダになっていくんですね。

それはともかく、わしは子供のころ、この『ローマの休日』のソックリ邦画を先に観てしまったのです。 タイトルは…覚えていません。1950年代から60年代半ば頃までは日本でも映画の黄金期でした。そういう中でつくられたのでしょう。
その映画での主演の美空ひばりは…お城のわがままなお姫さま。彼女がこっそりとお城を抜け出して城下町へ…という具合に、あとはほとんど『ローマの休日』とソックリでした。
わしはお祭りの野外映画でこれを観て、子ども心にもよくできた話だと感心したのですが、ちゃ〜んと元があったのでした(笑)。

http://www.youtube.com/watch?v=w0byyOJVabc
http://www.youtube.com/watch?v=fM9634oLr2I
http://www.youtube.com/watch?v=pjaWPvUchQk

昨夜、グレゴリー・ペック似のナイスガイと立ち飲み屋に行きました。
そんなこともあり、この映画を思い出したのでした。

DVDラベル=ローマの休日
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