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それでも私は生きていくもエ~ガね

人間の問いかけに答えるChatGPTというコンピュータがある。もし、映画を感知できるなら…この映画をどう認識するだろう。


人間らしさを感じる映画だった。ミア・ハンセン=ラブという女性監督の『それでも私は生きていく』という映画のことだ。

「泣きたくなることもあるけれど、喜びや悲しみと共に人生はこれからもつづく…」とチラシにあった。まさに日常的だった。生活感があった。

主演はレア・セドウ。『007』で2度のボンドガールを演じた彼女だ。実は…わしは彼女のファンで、だからこの映画を観たのだ。詳しい内容までは知らなかった。

ハリウッドのド派手な映画とはまるで違う。パソコンさえ出てこなかったように思う。

哲学の教師だった父親。その介護。通訳の仕事。子育て。ボーイフレンドとの恋…。シングルマザーのサンドラ(レア・セドウ)はそれらに立ち向かっていく。

涼しく爽やかな風を感じた。邦画のような湿気はない。この違いは何だろう。
ウソっぽさもない。リアルなのだ。

そう思ったら、ミア・ハンセン=ラブ監督の自伝的な内容なんだね。
本を集めたらその人の肖像になるというようなセリフがあったが、映画に出てきた本は実際に監督のお父さんの本らしい。

自分と同じ環境。そこに映画としてレア・セドウを置いてみたいってことだったんだろうな。
レア・セドウも惜しげもなく自分をさらしてる。わしはこういう彼女を初めて観た気がするな。

35ミリフィルムで撮影されたという映像には暖かみがある。揺れる草木。そこに差し込む光…。
来るものに目を伏せることなく挑むのだ。街を闊歩する姿。突然、わき起こる涙。希望の光…。
しみじみと…しあわせ感をもらった。

今のわし自身にも通じる気がしてる。何もなくても何でもあるような日常。それでいい。それでもわしは生きていくのだ。


ChatGPTなら「人間は複雑ですね」というかもしれない。なんてね。

https://youtu.be/OEd58mEVUJM


コーダがエ~ガね

わしに知らない人からメールがくる。そして、二言目には「結婚していますか」とか聞いてくる。
わしは30年近く映画日記を書いている。そのことで語り合うのは好きなんだけどね。プライベートなことしか聞いてこない人には申しわけないけど…。


『コーダ あいのうた』がよかった。少し、内容に触れてみる。
家族皆で漁をしている。両親と兄は耳が聞こえない。聾者だ。

主人公の少女だけが話せるのだ。いや、話せるだけじゃない。唄えるのだ。
高校の合唱部に入って、先生に才能を見出される。犬の発声を真似るのはいいね。

でも、少女ルビーは家族3人の生活をサポートしている。通訳だ。
コーダとは聴者の意味。いや、耳が聞こえない人に育てられた人のこと。
だから、家族のコミュニケーションは当然…手話になる。

家族と自分のユメの間で揺れ動く娘の気持ち。家族から娘への気持ち。

娘ルビーが唄うのを聞く時間。家族が…サイレント表現になる。無音。家族同志。たとえ聞こえなくても音楽は…気持ちは伝わるのだろうか。

明るく元気で感動的な映画だ。感動と快感。日本なら暗くて説教的になっただろうな。

監督はシアン・ヘダー。オリジナルはフランス映画で『エール!』というらしい。つまり、リメイクなのだ。ありがとう。エミリア・ジョーンズ。

両親と兄だが、実際に耳が聞こえない俳優が演じている。すばらしい映画だった。『コーダ あいのうた』はよかった。名作だね。

https://youtu.be/wvcOG4idn74

今度、あの手話を使ってみよう。

灼熱の魂に…を受けるもエ~ガね

衝撃的な映画を観た。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『灼熱の魂』という。

この監督の作品はほとんど観ていたが、初期の話題作を見逃していたのだ。何も知らないで観た。

母親が亡くなり、奇妙な遺言を残す。ふたりの子どもはそれを調査する。

最近の映画は「あー、おもしろかった。で、何を観たんだっけ?」というのが多い。これはその反対だ。

映画が終わって劇場を出るとき、誰ひとり…何も話さなかった。話せなかった。

今、[新宿シネマカリテ]でやっている。
わしはこの映画のことを生涯忘れないだろう。

https://youtu.be/ZeXCVQFJE3s

今は『DUNE』続編を心待ちにしている。


幸せへのキセキを信じるもエ~ガね

もう…アマビエさまに祈願するしかないのか。
コロナは…収束の兆しが見えてきているんだろうか。「たいしたことない」「ちょっと騒ぎすぎ」という声も聞こえるが、本当の終息とはほど遠い。むしろこれからだろう。今こそ、油断大敵だ。
祈りたい気持ちもあって、『幸せへのキセキ』を観た。

『幸せへのキセキ』はマット・デイモン主演の…いわば、家族の冒険映画。キャメロン・クロウの監督作だ。
原題が「We Bought a Zoo」で、そのままの内容。実際にあった話らしい。ベンジャミン・リーという人が奥さんを亡くし、ふたりの子どもを抱えて…ほとんどダメになってる動物園を購入して…そこに住む。
とにかく大変だけど、のりこえて幸せをつかむという話。

何も知らないで、DVDで観た。100%知らないで観るのはいいね。
飼育係がスカーレット・ヨハンソンだった! エル・ファニングも出てきた!
Why not?
観終わって…幸せな気持ちになれた。

https://youtu.be/uZNer6Es6mk

君がワンダーでエ~ガね

『神様との約束』という“産婆”を扱った邦画があるらしい。それがこの映画に通じるかもしれない。

わしはふたつのレンタル店の会員だが、ひとつの店には『ワンダー 君は太陽』のDVDは置いてもいなかった。人気がないからだろうか。そう思ったが、もうひとつの店で借りてきて…観た。

映画のその子はオギーという。障害…というのとは少し違うかもしれないが、障害を持つ子の親たちをどう表現しているか。それを確認したかった。

https://youtu.be/oFyAFL2OmCo

字幕では“奇跡”という言葉にワンダーとルビをつけている。
ギフテッドというギフトの語源がある。神から与えられた子、選んでその親の元にやってきた…というニュアンスだろうか。親はオギーを奇跡として受け入れている。強く立派な親だ。母親役のジュリア・ロバーツが実質的な主人公じゃないかな。

「君は太陽」という副題は、オギーが家族の中心にいるからだ。皆が彼の周りを回ってる。
手のかからない姉のヴィアは…両親にもっと自分を見てほしい。出ている人が皆よかったが、特にヴィアを演じるイザベラ・ヴィドヴィッチがよかったな。

オギーが夜空を見上げながらいう。「いつか月に行くんだ」と…。
パイロットに憧れる彼の文字通りの夢かと思ったが、もしかすると…自分も誰かの周りを回りたいって意味もあったのかな。

オギーはいう。「ぼくは普通じゃない。でも、世の中に普通の人なんているのかな」と…。
予想通りのところに着地する展開だったものの、観て温かい気持ちになった。


近々、障害を持つ子の家に行く。家族構成が映画と同じだ。わしはそこで何を感じるだろう。
ミニカー好きの彼に特別なプレゼントを用意した。どんな顔をしてくれるだろうな。


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