柳生一族の陰謀を夢見るもエ〜ガね
こうしてウダウダ書いてみると…SFと時代劇が多いですな。両方とも、わしにとってファンタジーなのかもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=y5YSw7TRGdk
今回は深作欣二監督の『柳生一族の陰謀』です。大昔、30年以上前に映画館で観ました。
二代将軍徳川秀忠が急死し、それを長男が継ぐか次男が継ぐかという話で、そこに柳生但馬守の野望が絡む…。
主演/萬屋錦之介。但馬守に扮する錦之介の圧倒的な存在感はただ事じゃない。時代劇らしいいいまわし。歌舞伎畑の人はなぜにこうもうまいのか。ホレボレしますな。もういないですよね。こういう役者は…。
この映画、萬屋錦之介を観るだけでも価値がありますぞ。
柳生但馬守の子の十兵衛に扮するのが千葉真一で、もともとは彼の「裏柳生」という企画がこの映画の発端だったようです。カッコいいですな。
徳川秀忠の長男家光に松方弘樹。その弟忠長に西郷輝彦。徳川御三家の尾張大納言に三船敏郎。
他に著名な俳優がいっぱいで、柳生に身を寄せる根来衆の中には…当時新人の真田広之がいました。同じ根来衆には…例の斬られ役一筋の福本清三もいて、いつも黙って斬られてる彼にセリフがあって驚きましたな。
女性陣としては、十兵衛の妹の茜に志保美悦子。出雲のお國に大原麗子など。
それにしても、何ておもしろい映画でしょう。ムチャな話だけど、ロマンにあふれています。伝奇ロマンですな。おもしろすぎる。深作監督の初めての時代劇がこの『柳生一族の陰謀』だそうですが、実に見事な娯楽大作でござった。
跡目争いという点では『柳生一族の陰謀』と似たような話で、降旗康男監督の『激突 将軍家光の乱心』もありましたな。主演/緒形拳。対立するのが千葉真一(アクション監督兼)ですな。
これらは『十三人の刺客』(リメイク版)にも影響を与えているような気がします。
もちろん、その源流には黒澤映画もあるんでしょうけどね。
こういうチャンバラ映画は女性が観てもおもしろいんでしょうか。
女性の間で歴史上の武将のファンが増えているそうですが、男性の歴史小説や時代劇のファンとは根本的に違うような気もします。気がするとしかいえないのですが、どうなんでしょうね。
わしは時代劇が大好きでござる。きっと、ロマンが好きなんでしょうな。
城巡りや史跡巡りとかも好きです。旅が好きで柳生の里にも行ったことがある。川べりにかわいい磨崖仏があったのが印象に残ってます。
神仏習合への探求もあり、かつて…奈良の遺跡巡りをしました。その場に立って、悠久の…過去の滅び去ったものに思いを馳せるとき、わしのこの思いも自分だけのものではないというのか…何だか満ち足りた気持ちになったものです。
時代劇の魅力は滅びの魅力かもしれない。そして、滅びこそ最大のロマンではないかとさえ思えるのです。
生物学的にも、メスが産むのに対して、オスは役割を終えると滅びてゆく。
男性で時代劇ファンが多いというのも、もしかすると滅びゆくものに対して…オスとして本能的にロマンとか美学を感じるからではないでしょうか。だからこそ、桜の花のように…消えゆく森羅万象に心動かされるのかもしれない。
街を崩壊させていく怪獣映画に夢中になるのも、多くは男性でしょう。『大魔神』というすばらしい特撮時代劇もありましたなぁ。
それにしても、時代劇を演じられる役者が少なくなったと感じます。
セリフはもちろん、主演俳優の発声そのものが…もう現代人そのままですな。電車の中や渋谷の街並で聴こえてくる話し声とほとんどかわらない。声だけで聴いているかぎり、とても時代劇とは思えないほどです。
メル・ギブソンが『パッション』というイエス・キリストの伝記的な映画をつくっていました。セリフにはその時代の古代アラム語だかラテン語を使ってましたな。
もしも、今の日本人がタイムマシンで戦国時代にでも行ったなら…言葉も違って、コミュニケーションすらできないでしょうねぇ。
まともに古代の言葉遣いでは現代人に理解できない。だからこそ現代の言葉に翻訳する必要があるわけですが、いいんですかねぇこれで…とも思うわけです。
「夢だ。夢だ。夢でござるぅ」というのは『柳生一族の陰謀』での萬屋錦之介のセリフにござるぅ。
http://www.youtube.com/watch?v=y5YSw7TRGdk
今回は深作欣二監督の『柳生一族の陰謀』です。大昔、30年以上前に映画館で観ました。
二代将軍徳川秀忠が急死し、それを長男が継ぐか次男が継ぐかという話で、そこに柳生但馬守の野望が絡む…。
主演/萬屋錦之介。但馬守に扮する錦之介の圧倒的な存在感はただ事じゃない。時代劇らしいいいまわし。歌舞伎畑の人はなぜにこうもうまいのか。ホレボレしますな。もういないですよね。こういう役者は…。
この映画、萬屋錦之介を観るだけでも価値がありますぞ。
柳生但馬守の子の十兵衛に扮するのが千葉真一で、もともとは彼の「裏柳生」という企画がこの映画の発端だったようです。カッコいいですな。
徳川秀忠の長男家光に松方弘樹。その弟忠長に西郷輝彦。徳川御三家の尾張大納言に三船敏郎。
他に著名な俳優がいっぱいで、柳生に身を寄せる根来衆の中には…当時新人の真田広之がいました。同じ根来衆には…例の斬られ役一筋の福本清三もいて、いつも黙って斬られてる彼にセリフがあって驚きましたな。
女性陣としては、十兵衛の妹の茜に志保美悦子。出雲のお國に大原麗子など。
それにしても、何ておもしろい映画でしょう。ムチャな話だけど、ロマンにあふれています。伝奇ロマンですな。おもしろすぎる。深作監督の初めての時代劇がこの『柳生一族の陰謀』だそうですが、実に見事な娯楽大作でござった。
跡目争いという点では『柳生一族の陰謀』と似たような話で、降旗康男監督の『激突 将軍家光の乱心』もありましたな。主演/緒形拳。対立するのが千葉真一(アクション監督兼)ですな。
これらは『十三人の刺客』(リメイク版)にも影響を与えているような気がします。
もちろん、その源流には黒澤映画もあるんでしょうけどね。
こういうチャンバラ映画は女性が観てもおもしろいんでしょうか。
女性の間で歴史上の武将のファンが増えているそうですが、男性の歴史小説や時代劇のファンとは根本的に違うような気もします。気がするとしかいえないのですが、どうなんでしょうね。
わしは時代劇が大好きでござる。きっと、ロマンが好きなんでしょうな。
城巡りや史跡巡りとかも好きです。旅が好きで柳生の里にも行ったことがある。川べりにかわいい磨崖仏があったのが印象に残ってます。
神仏習合への探求もあり、かつて…奈良の遺跡巡りをしました。その場に立って、悠久の…過去の滅び去ったものに思いを馳せるとき、わしのこの思いも自分だけのものではないというのか…何だか満ち足りた気持ちになったものです。
時代劇の魅力は滅びの魅力かもしれない。そして、滅びこそ最大のロマンではないかとさえ思えるのです。
生物学的にも、メスが産むのに対して、オスは役割を終えると滅びてゆく。
男性で時代劇ファンが多いというのも、もしかすると滅びゆくものに対して…オスとして本能的にロマンとか美学を感じるからではないでしょうか。だからこそ、桜の花のように…消えゆく森羅万象に心動かされるのかもしれない。
街を崩壊させていく怪獣映画に夢中になるのも、多くは男性でしょう。『大魔神』というすばらしい特撮時代劇もありましたなぁ。
それにしても、時代劇を演じられる役者が少なくなったと感じます。
セリフはもちろん、主演俳優の発声そのものが…もう現代人そのままですな。電車の中や渋谷の街並で聴こえてくる話し声とほとんどかわらない。声だけで聴いているかぎり、とても時代劇とは思えないほどです。
メル・ギブソンが『パッション』というイエス・キリストの伝記的な映画をつくっていました。セリフにはその時代の古代アラム語だかラテン語を使ってましたな。
もしも、今の日本人がタイムマシンで戦国時代にでも行ったなら…言葉も違って、コミュニケーションすらできないでしょうねぇ。
まともに古代の言葉遣いでは現代人に理解できない。だからこそ現代の言葉に翻訳する必要があるわけですが、いいんですかねぇこれで…とも思うわけです。
「夢だ。夢だ。夢でござるぅ」というのは『柳生一族の陰謀』での萬屋錦之介のセリフにござるぅ。